【QK】160cmのパーカーと179cmの身長。［第1章］

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「あいーご飯だぞー」
「…なにごはん？」

あいが好きなおにぎり。

いつもはレシピを見て出来るだけバランスのとれた食事を心がけるようにしているけど、
あの日食べたおにぎりは一番美味しそうに食べていた。

「おにぎり。シャケおにぎりってやつだ。あとポトフっぽいスープ。」

扉から顔だけ出したあいはそれを聞いてトテトテと俺のいるキッチンに寄ってきた。

楽しみだというように俺を見上げてぴょんと飛び跳ねた。
あいはいつも無表情だ。喜ぶときも悲しいときも基本無表情。

けどしばらく一緒に住んでみて分かるのは、結構感情があること。
動作や目線、頬の紅潮とか見れば分かるようになってきた。

今はおにぎりに対して嬉しそう。
けどやっぱりどこか不安がってる…？

あの日食べたようにおにぎりをもぐもぐ食べ始めた。
涙は流さないけど、幸せいっぱいだという顔で頬いっぱいに食べている。


「あい、学校は楽しかった？」


何気ない、いつも聞いているだろうというふうに聞いてみる。真面目に聞いても応えづらいだろうし。


「…うん…」
「あい、

心配なことでもあった？」


あいは途端におにぎりを皿の上に落とした。
図星、かな。


「何か困ったことがあればちゃんと言おう」
「俺が一緒に悩んであげよう！」









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