【QK】160cmのパーカーと179cmの身長。［第1章］

第3節 ページ14

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報道陣に囲まれたあの日から数日後。

あの後警察から連絡が来たり質疑応答など忙しいことが続いたが、
警察にしか詳しいことは話してない。


9歳のことが気になりすぎる。
性別どころか名前も分からない。


須貝はここ数日、あの子供のことで頭がいっぱいだった。
ただ疑問ということで常に頭にはてなマークが浮かんでいた。



そんなある日のことだった。





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プルルルル、プルルルル…



電話が鳴った。オフィスには誰もいなかったので、俺が仕方なく取ることにした。


「はい、QuizKnockです。」
「あ、北海道〇〇保護施設の者です〜」


北海道〇〇保護施設…9歳がもともといたとこか…。
そう、9歳は本当に北海道の保護施設から東京まで逃げてきたのだという。

体が小さかったからか分からないがあらゆる人混みに紛れて東京まで逃げてきていた。
俺も最初到底信じられなかったが、どうやら本当らしい。



「で、なんの用ですか？」
「あ、お礼を言いたくて…」



9歳は自分のことが広まっているのが嫌で貧血を起こしてしまったらしい。
俺が報道陣に囲まれている頃に容体は回復。

今では元の保護施設に戻されて元どおりらしい。
丁寧にお礼をし終えた施設の人に俺はこう言った。


「そいつの話、よく聞いてやってください。」
「あと元気にやれよって伝えといてください。」



「はい分かりました」と返された。
あぁ、これで終わるんだな。この騒動は。
そんなスッキリした気持ちにはなれなかった。
もうあの子とはおさらばかと、がっかりした気持ちで受話器を握りしめた。
それで、とっさに聞いてしまったんだと思う。あの一言は…。







「あ、あと、里親制度ってやってますか?」











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