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「はい、はい。分かりました。保険証はお持ちですか?」
「いや、保護しただけなんで名前も知りません…」

「分かりました。お待ちください」



少し困ったような顔をしてナースステーションへ入っていった。



数時間前。

9歳は隣の部屋のテレビに映ったニュースを見て倒れた。


「ニュースって…なんか怖いことでもやってたんですか?」
「いや、ふつうにキャスター喋ってたけど」


ごく普通のニュースの、何が怖かったんだろう。



「あ、思い出しました!最近テレビ見れてなくて記憶がおぼろげなんですけどね?」



こうちゃんが喋り始めた。
「最近保護施設から子供が失踪してしばらく見つかっていない」という
内容だそう。


「それって、9歳のこと、かな」

「でも北海道の保護施設ですよ?まさか東京まで逃げてきたなんて言わないでくださいよ」



難しい。
そのニュースと9歳はつながっているのか…どうなのか。
待合室の椅子に座って悶々と考える。




「すみません、ちょっといいですか」



俯いて手ばかり見ていると上から重たげな声が降ってきた。
ふっと顔を上げれば警察が2名程立っていた。

少し真剣そうな顔で「お話お伺いしたいのですが」と言って
9歳についての詳細を聞かれた。


「あの、やっぱりニュースの子なんですか」
「はい。発見のご協力感謝します。追って連絡しますのでその時はよろしくお願いします。」


今日のところは、もう大丈夫です。と9歳会うことはなく、
病院を出て行かざるを得なかった。






病院を出ると報道陣が詰めかけていた。
目当ては俺。

ニュースになっていた子供を発見した時の様子や姿を四方八方から質問された。
俺が報道陣の中を歩いていけば取り囲むようについてくるカメラ。

質問が尽きることはなく、マイクを向けられた。



今日も寒い。
しかし太陽は照っていて暑苦しい。


9歳はこのニュースを見て倒れた。
福良達を拒んだ。外に出たがった。

(内に何か隠して、逃げてきたのか)





9歳の目的は知らないが、ズカズカと人のことも知らずに聞いてくる報道者達に俺は一言こう言って去った。


「あの子に了承もなく喋られません。」


「黙秘します。」












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ピーチフラペチーノ(プロフ) - yuriori12911さん» ご指摘ありがとうございます!すみません全然気づいていませんでした…!すぐ修正します。 (2022年9月25日 18時) (レス) id: cb74bd79ea (このIDを非表示/違反報告)
yuriori12911(プロフ) - 多分仮名に あい が登録されているので、「あいつ」の あい が、名前に変換されています。確認してくださると嬉しいです。 (2022年9月25日 4時) (レス) id: 4df0e29a7c (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ピーチフラペチーノ | 作成日時:2021年1月1日 23時

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