ロストワンの号哭2【文スト】

63話　有頂天探偵社 ページ14

再び情報を集めるために、街中を歩く三人。

そんな時、賢治のお腹が鳴った。



賢治「帰りに牛丼屋さんに寄りましょう、お腹減っちゃって」

敦「あはは」


A「賢治君、牛飼ってたんですよね？食べられるんですか？」


賢治「牛は大好きですよ。飼うのも触れ合うのも、食べるのも」



そんな話しをしていると、三人の周りを車が囲んだ。

そして、その車の中から先程のギャングが降りてきた。



「西地区の敵対組織組員を殺す為にやった爆弾の件、真逆探偵ごときに嗅ぎ付けられるとはな･･･」

「大した尋問もなく帰ったってぇ事は何か決定的な証拠を見つけたか」


「市警に密告する気だな？そうはさせねぇ」


ニヤリと不敵な笑みを浮かべるギャング。



すると賢治は、明るい笑顔でギャングたちに言った。


賢治「そうでしたか！本当のことを正直に話すためにご足労頂くなんて･･･嬉しいです！」




「「「･･･は？」」」


賢治の言葉に、ギャングたちは素っ頓狂な声を出した。


賢治「矢張り正直に話すと解り合えますね！僕の担当した事件では、皆さんそうやって素直に告白して頂けるんですよ！」


敦「そうなんだ！」



敦は賢治の言葉を素直に受け入れる。


その時だった。

突然、ギャングの一人が賢治の頭部を鉄パイプで殴った。


殴られた賢治は地面に倒れた。



A「賢治君！」



その様子を見た敦は、ハッと正気に戻る。



「先ず一人」

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