81話 ページ34
一次はどうなるかと思ってたけど、何とかなってよかった。
ビクターは殆ど紙でしか喋ってなかったけど、彼と話せてよかったよ。
愛は重いけど、ビクターは彼らよりはマシの方かもしれない。
ドンッ!!
A「みゃッ!」
あ、危ねぇ・・・!
ビクターと別れた後に廊下を歩いていると突然傘が飛んできた。
壁に突き刺さるこの傘は、白黒無常の物だ。
いったいなぜ?
謝必安「おっとすみません。手が滑ってしまいました」
A「し、謝必安・・・さん?」
謝必安「随分と楽しそうにあのサバイバーと話してましたね?」
A「えっ?見てたんですか?」
謝必安「えぇ、私たちはずっとあなたの事を見てますから」
A「・・・」
今まで散々酷い目にあってきたせいか・・・何を言われても大丈夫になってきた。
謝必安「ところで、その首の絆創膏はどうしたんですか?」
A「!!」
壁に突き刺さった傘を抜き、謝必安はそう問いかけてきた。
A「これは・・・その・・・」
この絆創膏の下には、ルカ君とアンドルーの噛み跡がガッチリとついている。
ノートンとマイクにつけられた跡を上書きするように、私の体にこれでもかというほど、あの二人に刻みこまれた。
キスマークはもちろん、噛み跡も沢山体中につけられて内蔵も掻き回されてグチャグチャでもうえらいこっちゃ。
それはもう、地獄のような時間だった。
どうしよう・・・これ言った方がいいのか?
いやダメだ。言ったら何をされるか分かったもんじゃない・・・
すると、ヌッと傘から黒無常の范無咎が出てきて俯く私の顔を包み込むように掴むと無理やり目を合わせてきた。
A「!な、なんですか?」
范無咎「ほぅ・・・墓守と囚人か。それと探鉱者と曲芸師まで。随分とサバイバーと楽しくやってたみたいだな」
A「え?え?な、なんで?」
謝必安「私たちは元人間とは言えど地獄の使者でしたから。人の心を読む事など容易い」
えっ?そうなの?
そんな設定初めて聞いた。
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現実逃走絶賛開始中者(プロフ) - コメント失礼します。この界隈に戻ってきてこのような素晴らしい良作に出会えて感激です。話しも凄い読みやすくて一気読みしてしまいました。本当に素晴らしい作品に会えて嬉しいです。陰ながら応援してます。 (2021年5月27日 19時) (レス) id: 152e692ff0 (このIDを非表示/違反報告)
瑠姫(プロフ) - はぁぁぁぁ...まじ好き、大好きこの話。んー...全員お持ち帰りさせて頂きますね(((()))) (2021年5月24日 0時) (レス) id: c18a483a39 (このIDを非表示/違反報告)
白玉うどん - すごく面白いです!!続きお待ちしています!! (2021年5月21日 1時) (レス) id: fccb4e77b5 (このIDを非表示/違反報告)
月は綺麗 - もう言葉にならないぐらい好きです()皆の愛が深い…!更新頑張って下さい! (2021年5月18日 19時) (レス) id: eb0fc53df4 (このIDを非表示/違反報告)
紫陽花の園にあるモチ(プロフ) - なんだろう、深淵に澱む暗く歪な愛っていうのかな?でも、みんな愛と言うより恋って感じが....。はぁぁぁ、いいなぁ。続き待ってます!! (2021年5月15日 1時) (レス) id: f76962056b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:meniichan | 作成日時:2021年4月19日 18時