その距離 47cm ページ4
「A、彼氏いたの?」
「は?いないけど…」
「じゃあ、そのジャージ何」
「これは、今日忘れちゃったから幼馴染の借りたの」
名前を隠すように刺繍の部分を握る
無意識の行為だった。
「怪しい〜、気があるんだ?」
「うるさい!ないわ!ただの幼馴染だし!」
「図星なことほど必死になるんだぜ?」
同級生でサッカー部キャプテンの亮と話していると
突然ボールが私たち二人目がけて飛んできた。
「すみません、足が滑りましたー
亮さんAさんばっかにちょっかい出さないでくれます?大会近いんで。」
「へいへーい」
犯人は2年の真野くんだった。
真野くんは小学校からの経験者でミスなんか全然ないのに…珍しい…。
亮は真野くんにそう言われてボールを拾っては練習に入っていった。
「Aさんも!!亮さんにもっと厳しくなってくださいよ」
「え、そんな緩かったかな…?」
「ゆるっゆるの甘々ですよ」
「き、気をつけます…」
練習に戻ろうとする真野くん
少し走った後振り向いて
「今日一緒に帰りましょ」
と、言ってきた。
「う、うん」
とりあえず返事しちゃったけど…私りく以外と帰るのほぼ初めて…?
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作者名:そよ | 作成日時:2019年4月9日 22時