その距離 49cm ページ2
「りく、こっち片付いたよ」
「相変わらずいい仕事っぷり」
「そう言うなら給料出して欲しいものだよ」
こんなに、毎日一緒にいる時間は長いのに
距離感が縮まることは絶対にない
私たちの関係は綺麗な平行線を描いてきた。
「ご飯頼んじゃったから食べていきなよ
それが給料ってことで笑」
「どうせまたガ〇トなんでしょ」
「舐めてもらっちゃ困るぜ…
今日はサイ〇リヤだ!」
「変わらないでしょ!!」
毎回のように片付けのことも考えずに大胆な企画を考えては手伝ってと連絡を寄越してくるこいつ
文句は言いながらも来てしまうあたり、私は彼に何かを求めてるのかもしれない。
「Aって卒業後はどこいくか決まってるの?」
「え…?…特に何も…」
「ほんと〜?笑」
「私がいつりくに嘘ついたの」
実験で使ったゴミをまとめ終えて玄関前に置くとちょうどよく出前がやってきた
「りく〜!お昼来た…よ…」
「そっち置いといて〜。…なんかあった?」
「い、いや…なんも」
幼馴染の上半身裸なんて見慣れてるはずなのに
なんか、気まずいし…
目に入った干してあるTシャツを取って雑に投げつけた。
「ありがとう〜」
「風邪ひくからさっさと着てお昼食べよ」
動揺が、バレてませんように
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作者名:そよ | 作成日時:2019年4月9日 22時