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圭一side
俺はドアに挟まれた黒板消しを指差す。
「見え見えの罠だな!北条沙都子!」
「こりゃあ…今回は勝負ありだね」
しかーし!俺はドアの取っ手に付いている画鋲を見逃さなかった!
「…いやそれこそが沙都子の狙い!
黒板消しは俺の注意を上に引きつける為の囮!見事なコンボだ!」
俺はドアの取っ手に付いた画鋲を取り――――
「だが所詮、ガキの浅知恵だったな――」
走り出した!
ビンッ!!
何かにつまずいたと思った矢先、俺の目に映ったのは…
硯になみなみと入っている墨汁だ!!!!!
「うぉおおおぉおおおおおお!?」
どっしゃああという音と共に俺は転んだが、幸い硯に顔面ダイブはしなかったようだ。
横に零れている墨汁を横目に放心状態になっていると声が聞こえた
「これはこれは――――」
「おはようございますですわ、圭一さん!」
何処ぞのお嬢様の様に笑うこいつは北条沙都子。
隙あらばトラップを仕掛けてくるクソ生意気なガキンチョだ。
「朝から賑やかですわね」
「…一段とスペシャルなトラップワークになったじゃねえか…沙都子!」
ズボンについた汚れをはらって立ち上がる。
「わたくしなんのことだかわかりませんわよ?」
「てんめぇ…」
ちょびーっとイライラしていた俺の頭に手が置かれる。
「痛いの痛いの飛んでいけ!です!にぱー☆」
『……大丈夫?』
俺の頭を撫でたのは古手梨花。沙都子とは真反対でいい子だ!!
そして梨花ちゃんの隣にいるのがAA。
俺が転校してくるちょっと前に転校してきた子だ!
少し不気味な所があるけどいい子だ!!
二人のいい子ぶりに泣けるぜ…
「それに比べて沙都子…!!」
「沙都子はいい子でございますことよ?
言いがかりでございますわぁ!何の根拠があって…」
うざったい言葉をつらつらと並べるもんだから俺も負けていられない。
あれだ、あれを使うんだ俺の特技の1つ…
今日のひぐらし
北条悟史
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さんよん - めっちゃ面白くて好きです!!!!これからも頑張ってください!!!!!応援してます!!!!!!!!! (8月18日 16時) (レス) id: 483e9a5dca (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:makina | 作成日時:2022年7月1日 17時