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としみつ「本当に行くの？」
正直、ビビってます、俺。
りょうの提案でここまで来たは良いけど、
踏み入ったことの無い領域に、ドキドキする。
ここはAの住むマンション。
中に入ったことがないとはいえ、マンションと部屋番は知っとる。
りょう「行くしかないでしょ。鉄は熱いうちに打てって言うじゃん」
としみつ「鉄？熱い？何だそれ」
りょう「ああもう！とにかく早くしろってこと」
としみつ「なるほど。」
よくわからんけど、りょうが行くなら俺も行く。
りょう「押すよ？」
ゴクリと生唾を飲む。
としみつ「うん」
エントランスで部屋番号を押してインターホンを鳴らす。
女の子だからな、オートロックは大事だよな。
そんなことをぼんやりと思いながらも、Aの音声が聞こえた瞬間にテンションが爆上がりした。
A「は〜い…」
としみつ「Aっ、お、俺！としみつ！あのさ、ちょっと話したくて…」
りょう「あ、りょうもいまーす」
としみつ「今良い？！」
A「あー…分かりました」
寝起きっぽい声。
ガチャリとロックが開いて、俺らはマンションの中へと進む。
部屋の前まで来て、また俺は生唾を飲んだ。
久しぶりのA、Aが住んどる部屋、好きな人の部屋、空間、匂い、
やばい。ダメだ。
謝るとか解決とかより、そっちの方が気になって、ダメだ。
ドアのインターホンを鳴らすと、すぐに返事が返ってきた。
A「開いてますよ」
りょうがドアノブに手をかけ、ゆっくりとドアを開いた。
りょう「ダメだよ危ないから鍵かけんと………」
としみつ「えっ…？」
自分で分かるくらい、頭に血が上った。
まるで、血液の流れが目に見えるかのように。
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作者名：するめ長官 | 作成日時：2019年7月7日 16時
