臆病な俺は手に入れたい。【東海オンエア】 (ページ15)

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Aが手に入る方法なんて、もしかしたら無いのかもしれん。

RPGみたいにコマンドを選んでも、選択肢を選んでも、

きっと正解なんてなくて。

ずっとこのままの関係が続いて、いつかAは誰かのものになって、手が届かんくなって。

ああ、嫌だ。

そんなバッドエンド、嫌だ…

目が覚めて、まず始めに視界に入ってきたのは見知らぬ天井だった。

としみつ「…ん？」

虫眼鏡「あ、」

りょう「としみつ？起きた？」

しばゆー「ナースコールナースコール」

としみつ「あれ？俺…」

虫眼鏡「倒れたんだよ、としみつ」

りょう「寝不足と、あと高熱で」

てつや「無理せんでってあれだけ話したやん俺ら」

しばゆー「大丈夫？」

ゆめまる「ここまで忙しいの初めてだもんね…」

違う。

忙しいから俺の心が晴れんわけじゃない。

全ては、Aのことで。

Aさえ手に入れば、きっと死ぬほど忙しくても、俺は耐えられる。

としみつ「Aは？」

りょう「こんな時でもAかよ、」

てつや「すっきだな～としみつ。」

ゆめまる「ほんとだわ。まず休んで先に。」

虫眼鏡「ちなみにAならスタジオで僕達のこと待っとるよ。僕達そろそろ戻るから、ちゃんととしみつ目覚ましたって伝えるから。」

としみつ「ああ…サンキュ」

今すぐにでも、会って気持ちを伝えさせてくれよ。