車 ページ19
考えるより先に体が動いとった。
スタジオを飛び出して、私は急いで駐車場に向かう。
しっかりとある、としみつの車。
息が上がる。
だってもう、20代も後半だもんね。
そりゃそうだ。
しっかり深呼吸、息を整えて、助手席の窓をノックする。
すぐに窓が開いて、としみつが顔を覗かせた。
大好きな、大好きな顔を。
としみつ「えっ、A？」
A「あ…何か…来ちゃった」
私、何しにきたんだろう？
自分でも分からん。
としみつ「何だそれ！Aたまーに天然入るよな、乗れば？」
促されて久しぶりにとしみつの車の助手席に座る。
いい匂い。
好きな匂い。
胸が苦しい。
この匂い瓶詰めにして持ち帰りたい。
…さすがに気持ち悪い？
でも好きな人の匂いって、それだけで全部ストレスも悩みも吹っ飛ぶ気がする。
A「…ってか！！としみつに天然とか言われたくないし！」
としみつ「え、遅…時間差やば。ここ時差ある？」
A「無い！考え事しとったの！！」
としみつ「A考え事とかできんでしょ」
A「ちょっと！うるさい！」
としみつが笑った。
眩しい笑顔で。
その笑顔に、ずっと惚れてるよ、私。
狭い車の中、心音が聞こえないかどうかが心配。
としみつ「心配した？」
A「するよ、そりゃ、どこいったのかなーとか」
としみつ「まあでも大体車やんこういう時。」
A「まあ、そうだけどさ」
としみつ「ま、落ち着いたしそろそろ戻ろっかな〜Aも来てくれたし」
としみつが大きく伸びをした。
A「私は…私は、幸せそうなとしみつ見ると幸せな気持ちになるよ」
伸びの動きがぴたっと止まって、としみつが驚いた顔でこっちを見た。
としみつ「おー…たまにはいいこと言うやんA」
A「ま、まあね。」
としみつ「戻ろっか。」
A「うんっ」
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するめ長官(プロフ) - なぁさん» ありがとうございます！凄く嬉しいコメント感謝しかないです。これからもぜひよろしくお願いします！ (2019年11月17日 0時) (
レス) id: 24a832e753 (このIDを非表示/違反報告)
なぁ(プロフ) - お疲れ様でした！毎度毎度考えさせられるお話ばかりで読み込んでしまいます…次回作も楽しみにしております！ (2019年11月16日 16時) (レス) id: 07945c6d2e (このIDを非表示/違反報告)
するめ長官(プロフ) - 英さん» ありがとうございます！！嬉しいです…！それらの作品は、まだ考え中の作品なので公開は先になると思います。ストーリーが固まったら公開しますね！ (2019年11月12日 15時) (レス) id: 24a832e753 (このIDを非表示/違反報告)
英(プロフ) - 完結おめでとうございます！するめ長官さんの作品全てが甘酸っぱく大好きです！ところでcoming soonという非公開の作品を閲覧することは可能なのでしょうか？ (2019年11月5日 22時) (レス) id: 5138ca7534 (このIDを非表示/違反報告)
するめ長官(プロフ) - なぁさん» 読んで頂いてありがとうございました！番外編も続くのでよろしくお願いします！コメントありがとうございます！！！ (2019年11月2日 22時) (レス) id: 24a832e753 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：するめ長官 | 作成日時：2019年10月14日 23時
