Crimson memory〜赤き記憶〜3rd

No.102 ページ7

現在、薫は資格の試験を受けていた。

きっかけは穂波先生からの勧めだった。

自分が何処までいけるのかを見極めたくて、軽い気持ちで試験を受けた。

すると、結果は満点だった。

それからは自ら試験を申し込み、色々な試験に合格してきた。

今は、応用情報技術者試験という情報処理の資格に挑んでいた。

暇な時間に勉強をして、知識を深めていっている最中だった。

『何してるの？』

「あっ、薫さん。今インスタントカメラっていうので写真撮ってるんだ。昔のカメラなんだって」

『へぇー面白そう』

「なら、薫ちゃんもどうだ？撮ってあげるぞ」

『いいんですか？ありがとうございます』

「じゃあ、周防君の隣に座ってくれ」

だらりと座る尊の隣に行くと眠たいのか首を傾け、薫の肩に乗せてきた。

薫はそれに驚くこと無く、尊の頭を優しく撫でる。

次の瞬間、パシャッとシャッター音が鳴り、薫の体がビクッと跳ねた。

『と、撮るなら事前に言ってくださいよぉ』

「すまんすまん、ついな」

苦笑しながら水臣はカメラから出てきた写真を薫に渡す。

少し待つと薫と尊の姿が浮かび上がってきた。

『ふふっ』


寝顔かわいい…


「どれどれ……あははっキングまた白目むいてるよ！」

「……」

『ぃっ言わないであげなよ』





それからは十束に言われた指示に従って色々なポーズをさせられ、ひとしきりに写真を撮られ続けた。

最後は可笑しく笑う草薙と笑顔でカメラにピースサインを出す十束とそれをぼんやり眺める尊とクスリと笑う薫の写真を撮って終わった。

「お前ら馬鹿だなぁ」

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