Precious Girl 【Ryosuke.Y】 (ページ2)

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Precious２ページ2

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だけどそうはいっても私も一人の女の子なわけで
正直気になってはいる。

メイクをした自分がどのように生まれ変わるのか、

自分はどんなヘアスタイル、どんなコーディネートが似合うのか…

恥ずかしながらもこんな私でも、たまにそんな事を考えていたりする。

だが次の瞬間、そんな何の取り柄も無い私に声をかけたのは、

光「西井～。

お前社会科係りだろ？
これ社会科室持っててくれ。」

男女関係なくこの学校の中でもダントツに人気のある担任の八乙女先生。

そんな担任に呼ばれて嫌々地球儀を運ぶことに。

　

　
ほとんど誰も使わない社会科室だけど
行ってみると割と綺麗でビックリした。

全然ほこりっぽくないし、
むしろ窓から差し込む日差しが綺麗で

居心地がいい。

　

　

「……よ……っと。」

　

地球儀を指定された場所に置いて少しその場で立ちすくんでいると、

　

「あ…………」

　

私の視線の先には
先ほどクラスの女子が噂していた○○の新作リップ。

『○○の新作リップが今流行ってるらしいよ！』

...

まさにそのリップが奥にある机に転がっていた。

　

「なんで社会科室に……」

　

なんて大きな疑問を抱いたけれど、それより大きい好奇心を抱いてしまった。

どんなものだろう。

どんな色だろう。

私も付けてみたいな…。

　

気付いたら私の手はそのリップに伸びていた。

　

誰かの忘れ物だろうか、

化粧品なんて集めて何になるなんて思っていた私だけど正直なところ内心少し羨ましいとも思っていた。

自分もお洒落をしたい、
でも何から始めればいいのか分からない。

　

　
だから思った…

　

このリップ盗んじゃお。

　

　
好奇心とは怖いものだ。
気付いたら自分の手はそのリップに伸びていて、

そのリップを掴んだ時にはもう手放すことが出来なくなってしまった。

　

　

...

？「おい、お前何やってんの」

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