【H×H】トリップしたら最強で最弱でした！？ (ページ2)

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おのれマシュマロトーストイチゴクリーム… ページ2

『あーもーどりっぶじだいーがっごういやだー』

そう言って机に寝そべる自分のがいる。テストが赤点まみれなのだ。これでよくまあ上ら辺の高校行けたなとか思うくらいに。

ほぼ毎日補修を受けさせられる日々にうんざりしていた。父と母は共働きでよる遅くに帰ってきて、朝早くに出る。最近はいないことの方が多いので自分で料理を作る。

そんなAはHUNTER×HUNTERが大好きだった。それのせいで赤点を取るのだが…

『嫌だってさ⁉連載がスタートしたんだよ⁉見ないわけにはいかないじゃん！』

と言って勉強もせずにダラダラしていた。ただひたすらにHUNTER×HUNTERの世界にトリップしたい。その思いが強くて、色々な方法を試しているが、成功した試しがないので諦めかけていた。

無意識に紙にキャラを描くことなんて珍しくはなかったし、トリップできたらもう出落ちしてもいいというぐらいトリップしたかった。

そうこうしている内にお腹が減ったので卵焼きでも作ろうと思ったが、卵がない。買い出しに行くしかないかと思いつつも家を出る。

もういっそ車に引かれて転成とか⁉と思いつつも車に注意しながらコンビニに向かう。

『えーと…？卵…たぁまぁごぉはどこだ…ん⁉これは…マシュマロトーストイチゴクリーム⁉買うしかないな、うん』

甘いものに目がないAはそれをカゴに入れると、また卵を探し始めた。

『あれぇ…卵ってコンビニになかったっけ？』

あれから数分、そう言いたくなるくらいに見つからないのだ。「隠れんぼとかいらねー」と思いつつ、手を動かす。そういえば、とそんなに田舎ではない方なのに人が全くいないことに気が付く。

まあいいか、と気にしないことにした。しばらくして、なんとか店員に聞いたところ在庫が残り一個あったので、それを買うことにしてお店をあとにした。

待ちきれなかった自分にマシュマロトーストイチゴクリームを袋から取り出す。そして噛りつこうとした瞬間…

バンッ

頭を殴られた。意識がなくなる中、手に持っているものさえ食べれない自分が悔しかった。

しばらくして目が覚めたのはコンクリートで埋め尽くされた部屋だった。まさかH×Hの⁉とは思ったが、知らないそこら辺にいるヤンキーが来てがっかりした。

「おい、金寄越せ」

誘拐犯か、と思いながらポッケに手を入れる。だが、探しても見つからない。きっと落としたのだろう。おのれマシュマロトーストイチゴクリーム…特に意味はないが恨んでおいた。