【文スト】トリップ少女は生き抜くそうです

第９話　ヨコハマ　ギャングスタア　パラダヰス（２） ページ11

敦「そういえば皆さんは探偵社に入る前は何を？」


敦君がそういうとシーンとした。敦君は何でかわかってないみたいだ。


治「何してたと思う？」


敦「へ？」


治「なにね、定番なのだよ。新入りは先輩の前職を当てるのさ。」


　『私全員当てられると思うから、敦君からでいいよ。』


敦「はあ……。じゃあ……。谷崎さんと妹さんは……学生？」


潤「おっ、当たッた。凄い。」


ナ「どうしてお分かりに？」


敦「ナオミさんは制服から見たまんま。谷崎さんのほうも……年が近そうだし勘で。」


治「やるねえ。じゃあ国木田君は？」


独「止せ。俺の前職など如何でも……。」


敦「うーん。お役人さん？」


治「惜しい。Aちゃんはわかる？」


　『学校教諭？』


治「大凄い。ちなみに何の教科担当かわかる？」


　『当てますよ。数学ですよね。』


太宰さんが目を丸くしている。まあ、カンニングしたようなものだから嬉しくもないけど…。


治「何故そんなに当てられるんだい？」


　『秘密です。』


治「まあいいや。敦君私は？」


敦「太宰さんは…。」


敦君が真剣に考える。一方、太宰さんは微笑んでいる。すると国木田さんが話し出した。


独「無駄だ小僧。武装探偵社七不思議の一つなのだ。こいつの前職は。」


潤「最初に当てた人に賞金があるンでしたっけ。」


治「そうなんだよね。誰も当てられなくて懸賞金が膨れ上がってる。」


独「俺はあぶれ者類だと思うが、こいつは違うという。しかしこんな奴が真面目な勤め人だった筈がない。」


敦「ちなみに懸賞金って如何ほど？」


治「参加するかい？賞金は今…７０万だ。」


敦君の目の色が変わった。


敦「当てたらもらえる？本当に？」


治「自 殺主義者に二言はないよ。」


　『それ、自 殺主義者関係無くないですか。』


治「まあいいのだよ。」


そんな感じで敦君が言い始めた。サラリーマン・研究職・工場労働者・作家・役者。と言っていったが全て当たらなかった。


治「Aちゃんはわかる？」


　『わかりますよ。耳打ちでもいいですか？』


治「うふふ。いいよこっちに来給え。」


　『では。［ポートマフィア］です。』


太宰さんが目を見開いた。まあ、当たるとは思ってもなかったでしょうからね。


治「…。正解だよ。」


そして太宰さんが言った。


一同「え！？」


　『あ、懸賞は私いりません。』


治「わかった。少し来給え。」


敦「どこ行くんですか！？」

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