孤爪研磨_裏庭 ページ12
孤孤爪研磨/恋人
音駒高校の裏庭には可愛い猫が住み着いている。
黒い毛が綺麗な人懐っこい猫。
その猫と遊ぶのが最近の私の日課。
朝、昼休み、放課後…
ほぼ毎日ここに来ている。
「…お前はどっから来たんだ?良い毛並みだよね。もしかして飼い猫なのかな?」
黒猫をだきながら話しかける。
返事は返って来るはずもないけど。
「あ…Aいた」
背中から声が聞こえる。
この少しだるそうな声は私の好きな人の声。
「…研磨だ。どうしたの?」
座って猫を膝に乗せている私を上から見るように目を合わせる。
「…別に…教室にいなかったから…探してただけ」
「そっか、ごめんね。私最近この子と遊ぶのが楽しみで」
ほら、と膝にいる猫を研磨に見せる。
いつの間にかスヤスヤと眠ってしまった猫を私は撫でる。
「可愛いよね」
「…そう?俺は別に…動物とか面倒」
「そんなこと言わないでよ」
なんでこの可愛さがわからないかな?
何て思いながら猫を見つめていると、背中が急に重くなった。
「えっ?ちょっと…研磨?」
「なに?」
研磨が私の背中にもたれかかって来た。
背中合わせになるように。
そして、ゲームを取り出しピコピコと始めてしまった。
「本当にゲーム好きだよね」
集中しているのか、話しかけても返事は返って来なかった。
これはまぁ、よくあること。
少しすると、猫が起きた。
起きるとすぐにゴロゴロと喉を鳴らし甘えて来た。
「どうした?甘えたいのか?」
そう猫をかまっていると、背中にあった重みと暖かさがなくなった。
「研磨…?」
研磨は私の前に回り込んで私の膝の上で甘えていた猫をどけた。
「あ…ちょっとなにするの?」
猫は何処かへ行ってしまった。
「もう、なに?行っちゃったじゃん」
一人で肩を落としていると、研磨が下から渡しの顔を覗き込んでくる。
その顔はどこか不満気で
機嫌が悪いように思えた。
そのままズイっと顔を近づけて来る研磨。
恥ずかしくなった私は研磨から顔を背け目を逸らす。
そんな私に研磨はぎゅっと抱きついた。
でもそれはほんの一瞬で、すぐに離れてしまう。
そのことに驚いた私は研磨と再び目を合わせた。
.
.
「…A…猫なんて見ないでよ。俺がいるじゃん」
_よそ見するの禁止_
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春灯海星様リクエスト
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スラズ(プロフ) - mayu555さん» いえいえ、こちらこそ有難うございました。これからも妄想シチュエーションをよろしくお願いします! (2015年1月28日 22時) (レス) id: c5bf6e2a08 (このIDを非表示/違反報告)
mayu555(プロフ) - 今見ました。ありがとうございます。 (2015年1月28日 20時) (レス) id: b3674c3a51 (このIDを非表示/違反報告)
スラズ(プロフ) - 春灯海星さん» いえいえ、こちらこそ有難うございました!これからも妄想シチュエーションをよろしくお願いします! (2015年1月28日 17時) (レス) id: c5bf6e2a08 (このIDを非表示/違反報告)
春灯海星(プロフ) - スラズさん» スラズさん!! 研磨、ありがとうございました!! 何度も何度も、読み返すほどに、素敵な内容で…!! 本当にありがとうございました!! (2015年1月28日 14時) (レス) id: ee6b940371 (このIDを非表示/違反報告)
春灯海星(プロフ) - スラズさん» すみません、よろしくお願いいたします!! (2015年1月25日 9時) (レス) id: ee6b940371 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:スラズ | 作成日時:2015年1月19日 19時