憧憬4 ページ5
早見優一郎side
今日は、Aが帰ってくる日。
なのに、なんで今日に限って……！！
「何で授業受けてんだよ……俺」
「おう、早見。俺の授業がそんなに嫌か？」
いつもならいいかえすが、そんな気力もない。
あいつが日本にいるのに会えないなんて。
「……帰りたい」
帰って、今すぐにでも……会いたい。
結局電話も出てくれなかったし。
「……あったら、一発殴ってもいいよな？」
まぁ、そんなことできるわけないのだけれど。
及川徹side
「……Aさん」
「重症だな」
「だって！！日本にいるんだよ！？迎えにも行けないなんて！！なんで平日に帰ってくるの！？」
大好きな先輩がアメリカから帰国した。
迎えに行きたかったけど、あいにく平日で……。
「なんでって、お前に会いたくなかったんじゃねーの？」
「Aさんはそんなことしない！！」
なんで……なんで……！！
「今すぐ会いたいのに！！！」
「それは俺もだっての。俺だけじゃない、北川第一の奴らや、ここにいる3年全員だ」
「それは……わかってるけどさ」
わかってるけど、絶対！！俺が1番会いたい。
優さんになんか負けないくらいに。
……部活終わったら、速攻でAさんの家に行こう。
「おい、わかってんのか？今日は烏野との試合だぞ」
「わかってる……」
「本当にわかってんのか？捻挫したクソ川」
少し前、足を捻挫した。
今日は烏野……飛雄ちゃんとの試合の日なのに。
「病院行って、さっさと帰ってこい」
「わかってる！」
病院に行った後、何もなければそのまま試合に参加する。
飛雄ちゃん潰したいし。
それに早く終われば、それだけ早く……Aさんに会えるし。
三上郁也side
「……」
「おーい、郁也！なんか今日暗くね？」
「うるさい黙ってろハゲ」
「誰がハゲだ！？」
今日は兄さんが帰ってくる日なのに、なんでそんな日に……クソ川さんに会わなければいけないんだよ。
「郁ちゃーん、ご機嫌斜め？」
「うるせぇ！その名で呼ぶな」
俺のことを郁ちゃんと呼んでいいのは、兄さんだけだ。
俺を救ってくれた、兄さんだけ。
「三上、準備できてる？」
「はい、できてますよ」
仕事はちゃんとこなしてる、が……上の空なのは自分でもわかっていた。
だって……仕方ないだろ？
本当に、大切で大好きな人なんだ。
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星海 - 19話なんですが、カフェのこと及川達に帰国した日に話してますよね？？花巻とか郁ちゃんは知らないと思うけど…。少し気になったのですいません。このお話大好きです！素敵な作品をありがとうございます (2018年10月9日 1時) (
レス) id: a8f2f09371 (このIDを非表示/違反報告)
スラズ(プロフ) - 朔夜さん» 有難うございます！そう言っていただけると嬉しいです。はい、これからも頑張らせていただきますね！ (2017年1月9日 0時) (レス) id: 810fd7dd34 (このIDを非表示/違反報告)
朔夜 - 物語が面白くて何回も読ませてもらってます。更新頑張ってくださいね(^^) (2017年1月9日 0時) (レス) id: 9a27728eb6 (このIDを非表示/違反報告)
スラズ(プロフ) - 朔夜さん» ご意見有難うございます。優ちゃんの苗字は早水です。気をつけているつもりなのですが……。教えて下さり、有難うございます。これからそのようなことがないように気をつけます。 (2017年1月2日 10時) (レス) id: 810fd7dd34 (このIDを非表示/違反報告)
朔夜 - 優ちゃんの名字が早見になったり、早水になったりしていて、少々気になりました。 (2017年1月2日 9時) (レス) id: 3b14df07ff (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：スラズ
| 作成日時：2016年9月29日 23時
