憧憬18 ページ21
優ちゃんと店の話をしながら、色々見て回った。
皿とか椅子とか机とか……
夕方、そろそろ帰ろうと優ちゃんと2人で並んで歩く。
「なー、A」
「ん？」
「もう直ぐレポートの提出日なんだよな、俺」
「……へー」
その言葉を聞いて、次に優ちゃんが何て言うのか想像できた。
本当、その辺り変わらない。
「頼むっ！手伝ってくれ！」
「ヤダよ。自分でやらなきゃ意味ないでしょ」
「やってくれなんて言ってない！ちょっーと、アドバイスくれればいいからさ！な？」
……アドバイス、ね。
「……まぁ、アドバイスくらいなら」
「よっし！んじゃ、家帰ったら取ってくるな」
「うん、サッサと終わらせちゃお」
んま、結局こうなるよね。
優ちゃんからの頼みは、俺は断れない。
一度は断っておきながら、最終的には全て引き受けてしまう。
まぁ、それは優ちゃんも同じなわけだけど。
「……ん？……あ」
「どうした？A」
「……あれ」
前を歩く見慣れた姿。
前を指差しながら、俺と優ちゃんはその場に立ち止まる。
「ん？……げっ」
「やっぱり、徹君達だよね」
「最悪、別の道から帰ろうぜ」
「そんなこと言って、本当はあえて嬉しいくせに」
ぐいぐいと俺を引っ張って、別の道から帰ろうとする優ちゃん。
しかし、その前に彼等は後ろを振り向いてしまった。
「あ、Aさーん！！」
ぶんぶんと手を振る徹君に、ペコッと会釈をするハジメ君。
「声かけてくださいよー」
「誰がお前なんかに声かけるかっ」
「俺だって優さんに声かけてもらいたくないです」
あって早々喧嘩が始まる。
「懲りないですね、あの2人」
「あれが2人のコミュニケーションなんだよ」
「……コミュニケーション」
うん……多分。
「大体、なんで優さんこんなところにいるんですか！？」
「今日は大学休みだったんだよ！」
「それで？金魚のフンみたいにAさんにくっついてたんですかー？」
「お前だってハジメといつも一緒だろーが！！」
「俺と岩ちゃんは親友だからいーんですー！」
「俺だってAとは親友で相棒で幼馴染みだっつの！！」
「おい、クソ川！誰が親友だっ」
2人の喧嘩にハジメ君も口を挟む。
否定するのそこなんだね。
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星海 - 19話なんですが、カフェのこと及川達に帰国した日に話してますよね？？花巻とか郁ちゃんは知らないと思うけど…。少し気になったのですいません。このお話大好きです！素敵な作品をありがとうございます (2018年10月9日 1時) (
レス) id: a8f2f09371 (このIDを非表示/違反報告)
スラズ(プロフ) - 朔夜さん» 有難うございます！そう言っていただけると嬉しいです。はい、これからも頑張らせていただきますね！ (2017年1月9日 0時) (レス) id: 810fd7dd34 (このIDを非表示/違反報告)
朔夜 - 物語が面白くて何回も読ませてもらってます。更新頑張ってくださいね(^^) (2017年1月9日 0時) (レス) id: 9a27728eb6 (このIDを非表示/違反報告)
スラズ(プロフ) - 朔夜さん» ご意見有難うございます。優ちゃんの苗字は早水です。気をつけているつもりなのですが……。教えて下さり、有難うございます。これからそのようなことがないように気をつけます。 (2017年1月2日 10時) (レス) id: 810fd7dd34 (このIDを非表示/違反報告)
朔夜 - 優ちゃんの名字が早見になったり、早水になったりしていて、少々気になりました。 (2017年1月2日 9時) (レス) id: 3b14df07ff (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：スラズ
| 作成日時：2016年9月29日 23時
