憧憬16 ページ17
次の日も、俺はカフェをオープンするためにいろいろ動いていた。
内装とか、あー皿とかもどんなのにしようかな。
「A」
「あ、優ちゃん」
「今日は大学休みなんだよ、お前に付き合うぜ」
「有難う。いろいろ意見くれると嬉しいな」
「俺の意見でいいならな」
「第三者の意見は貴重だよ」
自分では気づかない部分に気がつけたりするから。
「カフェってさ、ケーキとかだけか？」
「いいや、サンドイッチとか軽食も入れようと思ってるけど」
「お前1人で？」
「まぁ……そうなるね」
バイトとかも雇う気はない。
そんなに広くないから、1人でも十分やっていける。
「……あのさ」
「ん？」
「……あー」
「なに？」
「……あの」
「優ちゃん、何を心配してるかわからないけど、俺が優ちゃんに怒ったことある？」
「ねぇ、な」
「でしょ？」
いいよどむ優ちゃんに、俺は優しく笑いながらそう声をかけた。
「……俺さ、お前とカフェやりたい」
「え？」
「もちろん、大学はちゃんと卒業する。それまでは、お前のお手伝いってことで」
「え、え？優ちゃん？」
「卒業したら、俺も一緒に働かせてくれよ」
少し照れ臭そうに、優ちゃんはそういった。
「……いいの？」
「なにが？」
「だって、優ちゃんは……」
そう、優ちゃんには小学生からの夢があった。
「バレー選手に、なるんじゃないの？」
「……それはさ、お前とバレーできると思ったから」
「え？」
「お前けど一緒なら、なんだって楽しいよ。逆に、お前がいないとつまんないだろ？バレーが楽しくないわけじゃない。でも、お前といることに意味があるんだよ」
なんて……もったいない言葉。
「……本当に？」
「おう」
「後悔、しない？」
「おう」
「きっと、贅沢できない」
「お前がいれば、なんでもできる」
優ちゃんは昔から……本当に……
「馬鹿だね、優ちゃんは」
あぁ、泣いてしまいそうだ。
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星海 - 19話なんですが、カフェのこと及川達に帰国した日に話してますよね？？花巻とか郁ちゃんは知らないと思うけど…。少し気になったのですいません。このお話大好きです！素敵な作品をありがとうございます (2018年10月9日 1時) (
レス) id: a8f2f09371 (このIDを非表示/違反報告)
スラズ(プロフ) - 朔夜さん» 有難うございます！そう言っていただけると嬉しいです。はい、これからも頑張らせていただきますね！ (2017年1月9日 0時) (レス) id: 810fd7dd34 (このIDを非表示/違反報告)
朔夜 - 物語が面白くて何回も読ませてもらってます。更新頑張ってくださいね(^^) (2017年1月9日 0時) (レス) id: 9a27728eb6 (このIDを非表示/違反報告)
スラズ(プロフ) - 朔夜さん» ご意見有難うございます。優ちゃんの苗字は早水です。気をつけているつもりなのですが……。教えて下さり、有難うございます。これからそのようなことがないように気をつけます。 (2017年1月2日 10時) (レス) id: 810fd7dd34 (このIDを非表示/違反報告)
朔夜 - 優ちゃんの名字が早見になったり、早水になったりしていて、少々気になりました。 (2017年1月2日 9時) (レス) id: 3b14df07ff (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：スラズ
| 作成日時：2016年9月29日 23時
