及川さんの憧れの天才【男主・ハイキュー】

予告……的な ページ45

「……えっと、君は」

「……っ……」




ある日であった、綺麗な金色の髪をもつ男。


どこか寂しげな目をしている。




「え、と……どうしたの？怪我……」

「うるせぇ！！ほっとけよ！」

「え……いや、でも」

「どうせ、お前も同じだろっ！」




そう言って走ってその場を去っていく。


これが、彼とのファーストコンタクト。









「A、あいつには関わらない方がいい」

「優ちゃんまでそんなこと言うの？」

「Aさーん、俺も優さんに賛成です。癪ですけど」

「おいこら、徹！」

「二人は放っておいて。Aさん、あいついい噂聞かないんで、近づかない方がいいです。Aさんに何かあったら……」




生徒から恐れられるあの金髪の男。









「え？問題児……ですか？」

「ああ。授業には出ないし、髪は染めてるし、入ってるサッカー部には顔も出さん」

「いや、何か理由が……」

「……小学生の頃から荒れているそうだ。結城、お前は関わるんじゃない。あいつなんかとつるんでると、お前の株が落ちるぞ」

「彼は一体、何をしたんですか？」

「それは＿＿＿」




先生からも忌み嫌われる男。









「……みんなそう言うけどさ、噂に踊らされてるだけじゃないの？」




って……俺は思うんだけど。




「俺は、自分の目で見たことしか信じないから」




注意してくれる先生や仲間や友達のことは、とても有難く思ってる。


俺を心配してくれてるんだから。


でも……




「誰も彼のことを信じないと、彼はいつか……壊れてしまうよ」




困ってる人がいるなら助けてあげたい。


見て見ぬ振りなんてできないよ。




「俺の名前は、結城A。よろしく」




俺は金髪で不良と呼ばれる彼に、手を差し出した。

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