シオカラーズには幼馴染みがいました ２ 【スプラトゥーン】

よんじゅういち！　(過去編10) ページ12

A目線




「なんだか充分時間潰したように感じるから、もう行こうかな……」



「ウ、ウン。……気を付けて行ってきてね？なんか凄いことしそうだから」



「何だろうね、それ」




私はそう言って、ダウニーの方には振り返らずにイカスツリーの方へと向かった。



今日も相変わらず凄いヒト混みだ。




「ねぇねぇ、今日のハイカラニュース見た〜？」



「ううん、見てない！」



「もったいないことしたね〜 シオカラーズの、新グッズ紹介コーナーやってたの！！」



「えぇ〜 見ればよかった……」




大声で話す女子高生たち。




2人の人気ぶりは、留まることを知らない。



街中のヒトたち全員が2人の話をしていると言っても、過言じゃないくらいだ。




ああ、あの時の風邪のせいで私は……。



……アオリちゃんとホタルちゃん、どっちも怒ってるだろうな。




いろいろ考えている内に、時代に置いてきぼりな感覚が私の脳内をいっぱいにした。




「早くバトルしに行こう……」



考えていても、心が痛むだけだから。



昔のことを忘れられるバトルは、私にとって欠けてはならないもの。




＿＿＿＿＿でも、そんな存在の『バトル』が私を更に壊すことになるなんて、その時は考えてもみなかった。

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