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1 非科学的な日常 ページ2
｢A髪さらっさらやわぁ〜｣
のほほんっと、笑うのは、癒される可愛さを持っている、隣の席の小瀧くん。
髪をいじるのが大好き(？)なのか、いっつも髪をいじってきます。
それが、授業中だとしても。
休み時間だとしても。
お昼だとしても。
｢三編み三編み〜♪｣
素敵な声でそう歌っている小瀧くん。
ガリ勉発生。
研究結果をまとめている私。
研究結果と言っても、隣のクラスの子に頼まれただけで、決して自分がやりたいからでは無い。
学校の研究何かより、花の研究とか、植物の生え方とか、そう言う方が好きだから。
｢できたでー！｣
小瀧くんがそう言うと、タランっと右肩に降りてきた綺麗に三編みにされた髪の毛。
黒くて、地味な髪。
いや、別に青春したいから髪を染めるなんて、そんな事は全然思ってません……。多分…。
須方A
15歳の高校一年生。
ガリ勉のくせに青春したいと思っているような奴です。
唯一構ってくれるのは、小瀧くんだけ。
それも、私にじゃなくて"髪の毛"に構ってくれてるんです。
髪の毛と変わりたいです。
こんなに格好いい小瀧くんに、好かれるくらいなら、人間捨てて髪の毛でいいです。
｢小瀧くん、髪の毛……と、私…どっちが、好きですか…？｣
｢う〜ん、
髪の毛やな！！｣
｢ですよね……。すみません…。｣
｢冗談やって！！Aのが好きやで？髪の毛も好きやけどな。｣
優しい小瀧くんよ、今一瞬でどん底に突き落としたのに、一瞬でこの地に引き戻してくれましたね。
有り難うございます。
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