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121. 彼女の意図(KH) ページ21
「キュヒョナ、ありがとう」
「…気が済んだの？」
「うん、撮影頑張るね♪」
…何が何だかよく分からない
具合が悪くて撮影に遅刻して来て、そのせいで俺の日本行きが遅れたから、直接Aに謝りたいって言い出して
そもそもAとのことは誰にも話していなかったのに、マネージャーがつい言ってしまったみたいで
俺があまりにも不機嫌だから、抗議のつもりだったんだろうけど…
そうしたらソユンは俺のスマホを半ば奪うようにして、しばらく控え室にこもっていた
Aと何を話したんだろう…
でもすぐに撮影が始まるし、確認している暇はない
新曲のプロモーションビデオの撮影で彼女に初めて会ってから、今日で4回目
顔合わせの日から距離の近いソユンに、若干の違和感があったものの、誰とでもすぐに仲良くなれるタイプなんだろうと理解していた
スタッフたちにも気を遣える“いい子”だし、撮影中も監督の指示を熱心に聞いているし
でも今日は、彼女の行動の“意図”が分からずにいた
「キュヒョナ、準備できたか？」
「うん」
ソユンの登場に、慌ただしく動き始める撮影現場
俺はただ気持ちを切り替えて、仕事をしよう
そして終わったら…
Aにちゃんと連絡しよう
大丈夫、明日には会えるからって
まるで自分自身に言い聞かせているかのように、俺は心の中でそう呟いた
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作者名：Aoi Sakura
| 作成日時：2017年4月17日 8時
