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032.見てしまった(KH) ページ32

無意識のうちに、ドンへ兄さんを睨みつける


「兄さん・・・」

いつもなら空気を読んで素直に謝るのに、今日はニヤニヤしながら俺を見つめるドンへ兄さん

部屋の奥にいるイェソン兄さんとリョウクは、ヘッドホンをして譜面を見つめながら、ランチを食べている

たぶん聞こえているんだろうけど、ものすごい集中力で無視を決め込むらしい


「昼、食べに行かない?」
「いや…いいです、今食べてます」

俺のテーブルには所狭しと食べかけのおかずが並んでいるっていうのに、兄さんは何が言いたいんだ?

早くもイライラし始めたとき、ドアのところからひょっこりと出てきた顔に、一瞬息ができなかった


「Aさん…!」

「ここが控え室なんだね〜、あ…お邪魔だったかな」

部屋の奥のイェソン兄さんとリョウクに気づき、Aさんは声のトーンを小さくする

昨日の夜とと同じ、少女のような可愛らしい表情で俺に微笑みかけると、彼女は廊下へ戻ってしまった


胸が痛くて、顔が熱いー
いきなりの出来事に、体が反応できない…

「で、どうする?」

ドンへ兄さんは、なんて優しくて、なんて意地悪なことを聞くんだ!

「行きます!」

目の前のおかずが入った容器に手早くフタをすると、俺は慌ててコートを持って廊下へ出た


ジュンソもあわせて四人でのランチは、なんとも初々しくて新鮮な気持ちだった

学生時代に味わったようなー 好きな女の子が側にいるのに、素直にその気持ちを表現できないもどかしさは、久しぶりに俺の心を弾ませる


ジュンソ行きつけの定食屋は、昼時ということを考慮して裏口から入った
しっかりと個室が用意されていて、ジュンソの手際の良さに感動する

Aさんの隣に座り、メニューを開いた

「Aさん、メニュー読めますか?」
「ううん…全然分からない」

難しい顔でメニューを見つめる彼女が可愛い

「読んであげましょうか?」
「うん!…これは何?」
「スンドゥブです」
「これは?」
「ダッカルビです」

なるべく日本語の発音に近づけて読む
Aさんは好奇心いっぱいの瞳で、ランチを選ぶのを忘れているように見えた

「うーん、じゃあこれにしようかな」

ようやく決めたのはスンドゥブ定食

しかし、メニューを指差すその美しい手に、あるものを見つけてしまった


手首に巻かれた華奢なブレスレットー

文字が、彫ってある

目の前の景色が急に色褪せて映った

「やっと決まったんですね」

笑うジュンソの声が、耳を通り抜けていった

033.兄さんの想い(DH)→←031.よくあること


ラッキー★SJ

カンイン


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作品ジャンル:タレント
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Aoi Sakura(プロフ) - ミカさん○コメントありがとうございますo(^▽^)o拙い文章ですが、ドキドキしてくださっているとのこと、嬉しいです!これからもがんばります(^O^) (2012年5月2日 0時) (レス) id: 8d80e2ae2b (このIDを非表示/違反報告)
Aoi Sakura(プロフ) - ロマンさん○お褒めの言葉、ありがとうございます(*^_^*)更新がんばります!!(^O^☆♪ (2012年4月12日 20時) (レス) id: 8d80e2ae2b (このIDを非表示/違反報告)
Aoi Sakura(プロフ) - キュンルさん○智の本性、私もドキドキしながら書いてます!笑 これからも読んでいただけると嬉しいです(*^o^*) (2012年4月12日 20時) (レス) id: 8d80e2ae2b (このIDを非表示/違反報告)
ロマン(プロフ) - 初めまして♪小説読みました。書き方もストーリーもすごく良くて、どんどん引き込まれました!尊敬します!! これからも更新ファイティン♪(*^^*) (2012年4月4日 0時) (レス) id: 2db8a47a58 (このIDを非表示/違反報告)
キュンル - 「智」の本性がめっちゃ気になります!! キュヒョンと私がどうなっていくのかも楽しみです(〃ω〃) 更新頑張ってください! (2012年3月3日 13時) (レス) id: f377c6899b (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:Sakura Aoi | 作成日時:2012年2月20日 1時

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