310.真髄へ(CM) ページ42
絶対に、取り乱さないー
僕は自分自身に魔法をかけて、冷静な態度を取り続けた
この女が、キュヒョンとAの心をズタズタにしたんだと考えると、このまま泣くまで責め続けてやりたい
でも、本当の敵はあのプロデューサーだ
ミンソだって、 自分のソロデビューのためにキュヒョンに近付いた訳で、被害者なんだ
僕は、お願いした通りに怖い顔をし続けるソンミナヒョンをちらりと見て気持ちを落ち着け、演技を続ける
「正直ー今回のことを知って、僕は怒りで震えが止まらなかった。君のことが、本当に憎い」
本音とも取れるセリフ
ミンソの黒目が揺れている
僕が渡したコップに、手を伸ばす力もないらしい
緊張して、喉はからからの筈なのに
「だけど、本当に憎むべきは、智さんだということに気づいた。そう、言ってみれば君も“被害者”なんだって」
「そうよ、私は…言われた通りにしただけなのに…」
ミンソに、水の入ったコップを取ってやった
どうやら、彼女も怒りで震えているらしい
僕は気づかれないようにーその心配もなさそうだけど、ポケットに入れておいた録音機のスイッチに指を添える
「そうだよ、君も智さんに従っただけなんだろ?それなのに、デビューしてすぐにスキャンダル…しかも、相手がキュヒョンだとしたら、心ないペンから相当な嫌がらせを受けてるね?」
「ええ……最悪よ」
強がる口調とは裏腹に、瞳から一筋の涙が流れ落ちた
僕とソンミナヒョンは、目で合図しあう
添えていた指に、静かに力を込めた
「何があったか、すべて話してくれるね?」
ミンソは、手に持っていたコップの水を一口飲み、小さく息を吐く
それから、薄い唇を小さく開き、智と出会ったところから話してくれた
それはー
僕が想像していたことで
それ以上でも、それ以下でもない回答だった
要約すると、智はソロデビューの話をエサにミンソへ近付き、キュヒョンと写真に撮られるよう指示をしたらしい
ミンソは言われた通りにキュヒョンへ接近して、結果ーインターネットに写真が出回った
「智さんから、キュヒョンと写真を撮られることについて、何か理由は聞いてる?」
「いえ、何も……」
本当に何も知らないらしいなー
僕はミンソの答えに頷いた
「それで、インターネットに写真が出たあとは、指示があった?」
「ただ、大人しくしていなさいって言われただけよ。これからは、行動をいちいち非難されるからって…キュヒョンオッパと、関係がないことでもね」
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Aoi Sakura(プロフ) - ルーシーさん» 初めまして、コメントありがとうございます!ドキドキしてくださって嬉しいです(o^^o)更新が遅くて本当に申し訳ないのですが、少しでも楽しんでいただけるように頑張ります!! (2013年1月9日 8時) (レス) id: 1c76b46239 (このIDを非表示/違反報告)
Aoi Sakura(プロフ) - AKI☆さん» 小説、読ませていただきました(^з^)まだはじめの方だけですが、SHINee可愛いですね!(^ω^)少しずつ勉強します☆ (2013年1月9日 8時) (レス) id: 1c76b46239 (このIDを非表示/違反報告)
Aoi Sakura(プロフ) - AKI☆さん» そんな風に言っていただけて、とてもうれしいです^^SHINeeペンなんですね、私はSJしか知らず、ほかのグループは勉強中です!AKIさんの小説も読んでみたいなぁ^^ (2012年12月16日 0時) (レス) id: e7272bf9c7 (このIDを非表示/違反報告)
AKI☆ - Aoi Sakuraさん» 全然大丈夫ですよ?SHINeeが大好きで、最近SJにもハマりこの小説を読みました。SJのメンバーの性格がわかったりキュヒョンの良さが分かったりして本当に面白いです。実は、私も小説書いてるんですよ?wAoiさんみたいに文章力がないですが…w (2012年12月7日 23時) (レス) id: fe6550d571 (このIDを非表示/違反報告)
Aoi Sakura(プロフ) - AKI☆さん» コメントありがとうございます(^o^)そんな風に言ってくださって、とても嬉しいです!更新が遅くて申し訳ないですが、これからも頑張ります!(^ν^) (2012年12月6日 19時) (レス) id: 1c76b46239 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:Sakura Aoi | 作成日時:2012年11月13日 21時