Impatiens 4 (ページ1)

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side XJ

｢シャオちゃん！｣

トロッコから客席に手を振りながら自ペンを見つけてはデロデロに甘いペンサをしているAヌナは器用に俺のペンまで見つけてくれる

ヌナが“こっち！”と俺のシャツの袖を引けば大きな歓声が聞こえたし“ギャルピース”と笑顔でポーズを決めるヌナからお前もやるんだよというオーラを感じて慌てて真似をする

ペン達と同じくお腹を抱えて笑う人のそんな姿はSMTだからこそ見れたように思う

圧倒的な華と光を放つAヌナの神々しさを至近距離で浴びて皆さんと同じような反応をしてしまう俺をどうか許してほしい

｢やっぱりトロッコ好きだなあ｣

一足先に降りてヌナを待てば愛おしそうな眼差しで最後の最後まで丁寧に視線を送りながらそう呟いた

そんな姿を眺めながら手を差し出そうとした俺よりも先に長い腕が伸びていた

｢不信感丸出しだぞ｣

｢意外すぎてですね｣

急かすように“通りがかり”と笑うカイヒョンの手をヌナは訝しげに取ったんだ

そしてヒョンはそんなヌナの背中に手を回して小声で何かを話しながら去っていってしまった

今日もそんな俺の不憫エピソードが追加されたらしい

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｢私ってEXO？｣

｢立派な鎖国ドルの血を引いてるじゃないか！｣

王者EXOのリーダーに胸を張れと言わんばかりのお言葉をいただいた私はそういうことらしい

そういうことがどういうことかはわからない

わからなくてシウミンオッパに目配せをしたら可愛い笑顔で誤魔化されたからとりあえずここにいると決めた

｢E・X・O｣

｢Aを捕獲しとけって｣

カイオッパに捕獲されながらポーズを決める私は発案者は兵役中の仔犬様か何かのスケジュールで不参加のバブ様かと考えながら真夏の高尺ドームで長袖パーカーを着ているのは私だけだねと観客チェック

私だけヒップホップスタイルだとステップを踏みターンを決めれば東京ドームもこの精神でいこうと決めたの

｢複数ステージこなしてその軽々しさ流石｣

｢チェンオッパも一緒にどうですか｣

私の誘いにカイじゃないの？！とびっくり顔をしたのに“新たなペンサスタイルでいいね”と花道を一緒に歩いてくれるオッパは最高だ

“カロリー消費ペンサは1日限定”

ゲラゲラ笑う先輩方は何かを掴んでいて最後に種明かしをされた

有名なサセンが近くにいると

相変わらず私の24時間を知りたいらしい

“皆さんの心配には及びません”

もっと直接的な言葉を使うべきだったか