3年A組【須永賢】

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記号




唯月が隼人くんの前に出る。



唯月「言ったよね？澪奈のフェイク動画の投稿者が名乗り出れば今日死人は出ないって。ってことはそいつがやったって自白すれば私たちは助かるってことだよね？」



柊「そうなるねぇ。」



凛「誰なのよ...さっさと名乗ってよ！」



唯月「分かってんでしょ！？みんなが助かるにはあんたが名乗り出るしかないんだよ！」



瑠奈「誰か分かんないけどお願いだから助けてよ！」



美咲「もうあんな投稿気にしないから。」



玲央「死にたくない...。」



みんなが口々に投稿者に名乗り出るよう促す。



そんな中私は何も言えずにいた。



(もし彼女だったら...。でも...。)



答えはもうほぼ出ているのに最後まで彼女を信じたかったのだ。



その時思いもよらない人が名乗り出た。



さくら「私です。」



さくら「私です！」



『さくら...ちゃん？』



さくら「私がやりました。」



柊「お前があの投稿を送ったのか？」



さくら「はい。」



柊「“景山、しね”。“あいつが苦しむ姿を見ると興奮する”。“景山、笑うな。キモい”。“あの女をめちゃめちゃにしてやりたい”。“景山なんて生まれてこなければ...”。」



さくら「私だって言ってるんだからもういいでしょ！」



(そんなことない...。さくらちゃんがそんなことするはずない...！)



気付けば賢くんの手を強く握っていた。



柊「パスワードは？」



さくら「え？」



柊「SNSに登録したパスワードだよそれがなきゃアクセスできない。」



柊「お前が投稿者本人だって言うならパスワード知ってるはずだろ。」



さくら「それは...。」



香帆「バッカみたい。何でそんなウソつくの？みんなを助けるため？だから自分が犠牲になるって？ハハハ...。笑わせんなよ。」



さくら「宇佐美さん...。」



香帆「私だよ。」



そう言ってみんなの前に歩き出す。



香帆「私が“やり逃げX”で〜す。パスワードは“KAHO11815”。」



柊先生がパスワードを入力する。



柊「ピンポ〜ン！アクセス成功だ。よかったな〜。」



そう言って柊先生は拍手を送った。



『香帆...。』



私が最後まで信じていたものは呆気なく崩れ去った。




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