3年A組【須永賢】

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記号




柊「確かに景山を失った過去は変わらない。でもこれからのお前を変えることはできる。自分自身で考えて答えを出すんだ。」



(これからの...自分。)



なんだか私自身に言われているようで目を背けたくなった。



香帆「あのさ何か2人の世界に入ってるけどもう答えは出てるから。澪奈は水泳界のプレッシャーに押されてドーピングに...。」



さくら「違う。澪奈が自 殺したのはそんな理由じゃない。」



さくらちゃんの声が教室に、私の心に響いた。









その日体調を崩し寝込んでいる私の家に賢くんが1日看病に来てくれた。



須永〔やっと37℃台に落ち着いたか〕



『ごめんね...。学校まで休ませちゃって...。』



須永〔気にするなって〕



須永〔てかもう何回目だよこれ言うの〕



その時賢くんのケータイのバイブの振動音が聞こえた。



須永〔あっわり甲斐からだ〕



一度私の頭を撫でてからケータイを取りに行く。



暫く険しい顔でケータイから目を離さない賢くんを不思議に思い身体を起こす。



『どうかしたの？』



私の問いかけになかなか答えない賢くんをじっと見つめる。



須永〔ネットで拡散されてる〕



須永〔この前の大会で景山がドーピングしたって〕



『何それ...。』



須永〔どうせあいつらのことだから景山のことハブってるだろうな〕



賢くんの言う"あいつら"っていうのはたぶん甲斐軍団や唯月たちのこと。



(じゃあ...きっとクラスのみんなも...。)



A組の最悪な状況が安易に想像できる。



『さくらちゃん...。』



須永〔茅野？〕



『せっかく澪奈と友達になれたのに...。』



須永〔A〕



賢くんはベッドに腰を下ろし私の頭を彼の方に寄せた。









数日後私たちが目にしたクラスは私が想像していた通りだった。




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