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Aside
永瀬さんと別れたあと、
私はどうしてだか涙が止まらなかった。
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永瀬さんは私と似ている。
似た者同士と言ってくれたことが、
私の痛みをわかっているような気がして、
どうしようもない心に救いの手が伸びた。
そして、私と似ていながら、
どうしたって永瀬さんは"あの人"に似ている。
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大学進学でこちらに上京する前に、
私には付き合っていた人がいた。
はじめての彼氏ではなかったけど、今まで付き合った人の中で、一番好きで、私のことを深く深く思いやってくれる人だった。
.
ずっと一緒にいたいと思えるはじめての人だった。
.
高校のとき、友達を通じて彼のことを知った。
彼はすごく周りの女子から人気で、
後輩の女の子に告白されているところを見かけた。
何度か友達と一緒に遊ぶことがあったけど、
そのときはまだ彼のことをそんなふうに見ていなかったから、"一緒にいる人"だと思っていた。
.
でもそんな関係が変わったのは、
たしか、水曜日の放課後、仲良しグループでカラオケに行こうとなった日から。
私はあんまり乗り気がしなくて、やんわり断って
一人、帰ることにした。
でも下駄箱に友達と一緒にカラオケに行ったはずの彼が立っていた。
A「…今日はみんなでカラオケなんじゃないの？」
「そっちこそ、行かないの？」
A「…みんなといるのは楽しいけど、私あんまりガヤガヤしたところ好きじゃないの」
腕を組み、私が下駄箱から靴を出しているところを眺める彼。
A「じゃあもう帰るね…ばいばい」
彼の脇を通って、学校を出ようとしたとき、
「ねえ」
私の背中に彼の声が乗っかる。
.
「一緒にどっか行かない？」
A「え…？」
「せっかくだし、ほら行こう」
A「えっ…ちょっと」
私の腕を引き、駆け足で学校を出て行く。
.
でもなんだか、嫌な気なんかこれぽっちもしなくて
このまま彼とどこに行っても楽しめるような気がした。
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ジェンガ(プロフ) - 岩瀬紫耀さん» ありがとうございます！気づくのが大変遅くなりごめんなさい…なるべく早く次の話をあげられるように頑張ります！ (2018年7月29日 14時) (
レス) id: 3ce0492d1e (このIDを非表示/違反報告)
岩瀬紫耀(プロフ) - この作品すきです！ 続きがきになります がんばってください (2018年4月26日 6時) (レス) id: bb863aa5bb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ジェンガ | 作成日時：2017年11月11日 22時
