エンゼルランプ【2】 ページ39
4人の妖精たちは、夏も秋も冬も自分たちの使命を忘れて、リュウジのことばかり考えていました。
妖精が働かなければ、花は咲きません。朝顔はつぼみのまましおれ、コスモスはしなびた花びらを涙のようにおとしました。
4人の妖精たちが使命を守らなかったことなんて、今まで一度もありませんでした。ですから、花たちは大騒ぎ。
花を咲かせてくれと昼夜妖精たちに訴えましたが、妖精たちは聞く耳を持ちません。
吹雪「今、それどころじゃないんだ！」
バーン「…あいつは、どうしたら死なずにすむんだろうか」
グラン「神様にお願いして、時間を止めてもらえないかな？」
風丸「無理だ。時間をとめたら、リュウジも動けなくなってしまう」
4人がリュウジを思う気持ちは日に日に大きくなり、たとえリュウジが訴えても4人は全く聞かなくなりました。
リュウジ「ねぇ吹雪、お願いだよ！
君たちが働かなければ、俺たちも死んでしまうよ！」
吹雪「大丈夫だよ。君を死なせやしない」
リュウジ「そういうことじゃなくて＿＿＿」
グラン「全部、何もかも、お前のためなんだよ。さあ、光合成でもしておいで」
季節は、あと一週間で春にかわります。リュウジはこの春、死んでしまいます。
ただ、子孫を残せるか残せないか。それだけであることを、4人は忘れていました。
リュウジ「………ああ…みんな、どうしちゃったのかな。
俺が何かしたんだろうか。
俺は、花として…何もできなかった…………」
リュウジは一人、ひどく痩せほそって息絶えました。寂しくて寂しくて心がからっぽでした。4人にまた会いたいと思いながら、死んでしまいました。
リュウジを見つけたのは、風丸でした。風丸は急いで3人を呼び、突然の別れをひどく悲しみました。
吹雪「ああ！なんて酷いんだ！僕たちのリュウジくん…！」
グラン「間に合わなかった！……」
4人は嘆き悲しみ、リュウジを大きな木の下に埋めて、また泣きました。
とても悲しいことのようですが、これは当然のことでした。花の精と妖精の寿命は、何倍も違うのです。
生まれてはすぐ死んでいく花を、妖精たちは一生見送り続けなくてはいけないのでした。妖精たちはそれを思い知りました。
リュウジが生きた年は、たくさんの花がかれました。しかし今は、たくさんの花が咲き乱れています。
→エンゼルランプの花言葉「あなたを守りたい」
卵を割らずにオムレツはつくれない【緑基】→←エンゼルランプ【緑川総受】
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竜１２ - ロダヒラおいしかったです！！！ご馳走様でした！！！！！ (2015年3月30日 12時) (
レス) id: 7dee900fa7 (このIDを非表示/違反報告)
涙音@マジでヤンデレらしい - リリリアンさん» ありがとうございます！たった今続編ができたところなので、URLを貼ります。ぜひいらしてくださいね。 (2014年9月1日 17時) (レス) id: 46d3eda45b (このIDを非表示/違反報告)
リリリアン - 時間かかっても大丈夫ですよ〜。涙音さんの神小説楽しみにしてます！ (2014年9月1日 16時) (レス) id: 9fbcb60bc2 (このIDを非表示/違反報告)
涙音@マジでヤンデレらしい - リリリアンさん» ごめんなさい！でも忘れてませんよ！ギルとザ・ラグーンがまざったり名前が覚えられなんだで苦戦してるだけです…多分…追加分も承りました。しかし、恐らく続編での更新となります。 (2014年8月31日 22時) (レス) id: 46d3eda45b (このIDを非表示/違反報告)
リリリアン - あ、SARUが攻めの方が私は好き、というかSARU受けを想像出来ない← 宜しくお願いしまーす！ (2014年8月30日 7時) (レス) id: 9fbcb60bc2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：涙音 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/enkorimatsue/
作成日時：2014年2月16日 16時
