エプロン越しに君を思う【蘭浜】 ページ34
からんからん。
大きめのベルの乾いた音が、俺の耳に来客を告げる。
霧野「いらっしゃいませ。お一人様ですか？」
浜野「はい」
ちっとも減らない伝票にお一人様と書き、客を窓際の席へ案内した。
霧野「ご注文は？」
浜野「キャラメルラテで」
この人もキャラメルラテか、と思いながら伝票にペンを走らせる。
霧野「アイスでよろしいですか？」
浜野「ん、いや、ホットで」
不思議な人だ。こんなに暑いのに、ホットを頼むなんて。冷房に弱いとか、そういうタイプなのだろうか。いや、この店の空調は節電のためにあまり強くはなっていないはずだ。
厨房に立つこの店の主人に「ホットでキャラメルラテです」と告げると、主人もまた驚き、そしてうなずいた。
キャラメルラテとは。
ただひたすら甘ったるく、飲んでも飲んでも喉の渇きなんか癒せっこないくせ者である。
とりわけ甘いものが苦手な俺にとっては、聞くだけでなんだか嫌気が差す。
俺は厨房からさっきの客の様子をうかがった。肌はよく日にやけ、さかだった髪はセットではなく恐らくくせ毛だろう。
客は何もせず、ただ窓の外を眺めていた。涼みに来たのだろうか。いや、それではホットキャラメルラテの説明がつかない。って俺は何を真面目に考えているんだ。
頭を掻くと、髪がほつれた。
結びなおしていると、主人がキャラメルラテを持ってきた。
盆に乗せて客の元へと運んだ。
霧野「キャラメルラテです」
客は会釈してからカップをとり、少しすすると、すぐに置いた。
浜野「あっつー。ちゅーか冷めるまでまたないと」
客は独り言を言ってから、俺の存在にたった今気づいた、というように俺を見ると、手招きした。
浜野「店員さん、今、ヒマ？」
俺が主人の方を見ると、主人はにっこりと笑った。まぁ、次の客が来るまでならいいだろう。………来るかわからないけど。
浜野「店員さんは社員？バイト？」
霧野「バイトです」
浜野「へー。歳、いくつ？」
霧野「ちょうど20……大2です」
浜野「えっ、マジ？ちゅーか、同い年なんだけど！」
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竜１２ - ロダヒラおいしかったです！！！ご馳走様でした！！！！！ (2015年3月30日 12時) (
レス) id: 7dee900fa7 (このIDを非表示/違反報告)
涙音@マジでヤンデレらしい - リリリアンさん» ありがとうございます！たった今続編ができたところなので、URLを貼ります。ぜひいらしてくださいね。 (2014年9月1日 17時) (レス) id: 46d3eda45b (このIDを非表示/違反報告)
リリリアン - 時間かかっても大丈夫ですよ〜。涙音さんの神小説楽しみにしてます！ (2014年9月1日 16時) (レス) id: 9fbcb60bc2 (このIDを非表示/違反報告)
涙音@マジでヤンデレらしい - リリリアンさん» ごめんなさい！でも忘れてませんよ！ギルとザ・ラグーンがまざったり名前が覚えられなんだで苦戦してるだけです…多分…追加分も承りました。しかし、恐らく続編での更新となります。 (2014年8月31日 22時) (レス) id: 46d3eda45b (このIDを非表示/違反報告)
リリリアン - あ、SARUが攻めの方が私は好き、というかSARU受けを想像出来ない← 宜しくお願いしまーす！ (2014年8月30日 7時) (レス) id: 9fbcb60bc2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：涙音 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/enkorimatsue/
作成日時：2014年2月16日 16時
