BAD BOY -2- (ページ9)

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-茉-

私がいじめにあった日、泣き疲れて寝た私を家まで運んでくれたのは、ジャン海渡だった。

來羽は施設の閉門時間があるからか、先に帰ったと思う。

鍵を開けるために私をジャン海渡は起こしてくれたんだっけ？

その日、私は精神的にも体力的にも弱ってたから、なに言われても受け入れてた気がする……。

例えば、連絡先交換しよう。とか、もっと仲良くしよう。とか……。

まぁ、そんなことがあって私たちは徐々に仲良くなった。

確実に、ね。でも、学校では意図的に会わないように約束している。

それから、必ず毎日連絡を取り合っている。

ほんの数日前の私は、スパドラなんかとは完全に境界線引いてたのに……。

呼び方も〝海渡さん〟になったし。

今も、海渡さんとシフトが偶然似てて、自由時間を一緒に過ごしている。

委員会の仕事入ってたけど、飯島先輩が免除してくれていた。

茉「でも、なんで私なんですか？」

ジャン「んー。単純に守ってあげたいって思ったから」

端から見たらカップルの会話かな。

ジャン「明日も一緒にいられる時間あるかな？」

茉「委員会の仕事がなければ、まぁ、基本的には……」

これもカップルの約束事に見えるかな。

いつも隣にいたのは來羽なのに。

数日前の私には考えられない状況だよ。