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・・・あの後、付き合うことになったんだっけ。

いつの間にか、涼に惹かれて、今では気が狂いそうなほどだ。

あの時、電車に乗るのを止めて本当に良かった。

涼を思う度に、好きが溢れる。

でも、現実はそうはいかない。

平日になれば、俺はこの気持ちを隠さなければならない。

ずっと夜のままでいてほしい。涼以外なんていらない。

「・・・朝にならないで」

こんなこと言ったら、笑われるよな。

朝が怖い。

気持ちを抑えられるか分からない。

でも、バレたらもっと怖い。

一緒にいられなくなる。そして、見放される。

そばにいるだけでいいのに、それだけじゃ足りないんだ。

こんな自分が、大嫌いだ。





涼と付き合って2ヶ月くらいした時、急に涼の家に呼び出された。

そこには、なぜか一人の女子生徒。

最初は、浮気かと疑った。

「・・ごめんな、俊平。実は、先週の帰り道に・・」

「あ、あの私、二人が手を繋いでるとこを見ちゃって・・・。その、それで涼くんにそのことを聞いたら・・」

バレたんだ。

それを聞いて、絶望した。

終わりだ、俺たちの関係は。そう思った。

「それでさ、提案というか・・お願いなんだけど」

「・・・学校で関わるのをやめるってこと?」

もしそうなら、「嫌」というつもりだった。

「ううん、違う。彼女に、俺と付き合ってるフリをしてもらうんだよ」

「・・は?」

その女子生徒は顔を上げて、こう話した。

「私と涼くんが付き合ってる・・こう周りに言えば、二人が疑われることはないんじゃないかなって・・」

予想の斜め上をいく回答に、俺は何も言えなかった。

その人は信用できるの?

その人とどこまでの関係を持つの?

キスとかするの?

言いたいことはたくさんあった。でも、俺は答えられなくて。

気づいたら、受け入れてしまっていた。

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MIMU(プロフ) - ぜんさん» ありがとうございます!頻度は少ないかもしれませんがこっそり更新していきます、、よろしくお願いします! (2019年10月6日 12時) (レス) id: c9abf7bb83 (このIDを非表示/違反報告)
ぜん - めっちゃ面白いです…!どこかの恋愛小説より面白いです!続きが楽しみです。これからも頑張って下さい! (2019年9月29日 9時) (レス) id: 94ed2a9255 (このIDを非表示/違反報告)
MIMU(プロフ) - あっちゃんさんさん» コメントありがとうございます!本出してみたいですね・・読んでいただけて嬉しいです! (2019年8月22日 10時) (レス) id: cd16da8080 (このIDを非表示/違反報告)
あっちゃんさん(プロフ) - 久々に小説らしい小説を読んだ気がする……ガチで本出してそう。ちょー好みだわ。 (2019年8月19日 23時) (レス) id: 9c25d881f6 (このIDを非表示/違反報告)
MIMU(プロフ) - たぴおかさん» あ、あ、ありがとうございます!!頻度は高くないですが頑張ります!! (2019年8月13日 16時) (レス) id: c9abf7bb83 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:MIMU | 作成日時:2019年7月30日 18時

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