夕方5時30分 / kento.nagao (ページ7)

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15分ほど歩いて、約束していたかき氷屋さんについた。

『ええ散歩になったなぁ』

「うん、カフェラテもめちゃくちゃ美味しかった！」

『ふふ、今から甘いもの食べるからちょうどええやろ〜』

お店までの時間、たわいもない話をたくさんした。

はじめましてではないとはいえ
初対面で最初から私が泥酔してたから、なんだかとても気まずくて。

わたしがそうおもってることも、察して気を遣わないようにしてくれているように見えた。

あ〜〜〜〜！！優し過ぎるなぁ〜！！！！！

そしてどんな話をしててもイケメン過ぎるなぁ〜！！！

『なににする？全部美味しそうやな〜』

「ね！どれにしようか迷っちゃうけど、わたしこれがいいなあ〜」

メニューを一緒にみながら、わたしはイチゴが大量にのった練入デラックスと書かれた写真を指差す。

『うわ〜めっちゃ美味そう！てか、ネイルもいちごみたいで可愛いなぁ』

なんてことのないただのピンク色のネイルを、ちょんちょんとつついて、けんとくんはくつくつと笑う。

こんな少女マンガのイケイケ男子みたいなことを言われたのは初めてで、ボッと顔が熱くなってしまった。

ただ、けんとくんには良くも悪くもそれは伝わってなかったみたいで、その隣にあるマンゴーがたくさんのったかき氷の写真に秒速で指先が移っていった。

『俺はこれにするわ！』

………はたして、わたしは今日1日、心臓が持つのだろうか。

ドキドキしながら、いいね美味しそうやね、なんて空返事を返していた。

『すいませーん！いちご練乳デラックスとマンゴーウルトラデラックスひとつづつー！』

やっぱり、けんとくんは何も気にしていなくて、あの日みたいにめちゃくちゃ大きい声で遠くの店員さんに注文してくれて

美味しそうやな、ほんまたのしみや〜って普通に笑っていた。

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