【キヨ】もう一度だけ…【あろまほっと】 (ページ5)

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私たちの務める会社は比較的自由だ。

仕事のオファーが来たその日や、公式生の日、打ち合わせ等がない限りは出勤しなくて良いし、出勤時間も、退勤時間も決まってない。

そんな自由な仕事が私は大好きだ。

[繋がれた手]

私たちの活動場所は動画サイトだ。

つまり、私たちの勤務場所はニコニコ本社、ということになる。

エントランスで受付のお姉さんにパスを見せ、エレベーターに乗り込み、私は5階、優香ちゃんは3階を目指す。

3階について優香ちゃんとお別れ。

今日は1日キヨくんとのお仕事。

キヨくん似合うのは久しぶりで、すごく楽しみでもあるが、カレとの仕事はお互い直ぐにふざけてしまうからか、なかなか進まない。

5階について扉が開いた時。目の前にいたのは見慣れた彼と手を繋ぐ女性…ーー確かアンリさん…だったっけーーの姿。

「のわっ!!Aおはよー!!はいはい、少しすみませんねー!!」

彼とアンリさんのあいだから手を伸ばし私の腕を掴み無理やりエレベーターの中から引き出す。

「ろんちゃん無理矢理でAは遅いし!!キヨさん待ってるよ??」

「仕事終わったら飲みに行こー!!まふくんが奢ってくれるって!!」

「天月くん!?何言ってるのかな!?飲みには行きたいけど!!」

泣きそうな私を助けてくれたのは4人の男女。

『…ごめん。ありがと』

「のんのんっ!!まずは挨拶しましょう!!」

屈託の無い笑顔を浮かべるろんちゃん。

言わせてもらうが君しか挨拶してないよ…

『おはよう、ろんちゃん、松下ちゃん、天月くん、まふくん』

彼らはﾆｯと笑い、声を揃えて、おはよう!!と言ってくれた。