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優吾side
俺はあの日から、学校へは一度も行かずに病院へと通う日々が進んでいた。
ただただ眠っているAの手をこすったり、撫でたり、話しかけたり。
無駄だってわかってるけど…
でも、もうAから絶対に離れたくなんてないから。
スマホはほとんどスノストのLINEを通知オフにしている。
当然だ。
Aを罵る奴らからのメッセージなんて見たくない。
どいつもこいつもゴミばっかり。
俺はそう思いながら、Aの寝顔を見つめた。
そして、俺の脳裏に、ずいぶん前の思い出がよみがえってきた…
あれはいつごろだっただろうか。
俺とAは二人で海に行った。
浜辺を散策したり、波打ち際で水を掛け合いっこしたり。
「ねぇ優吾！冷たいってば！」
優吾「フハハ！！Aめっちゃ濡れてる！」
「優吾のせいじゃん！仕返し！」
優吾「うわっ！お前やったな！」
柄にもなくふたりしてはしゃいで。しばらく服が乾くまで、岩場に腰掛けていた。
「…ねぇ優吾」
優吾「なに？」
「…私さ、いますっごく幸せ。何気ないこの時間が。優吾と一緒にいれる時間が。こんな風に隣に座って海を眺めている時間が。…すっごく幸せ」
優吾「…おう」
「…この時間を。この一瞬を。…優吾にはそばにいて、その時を一緒に過ごして欲しい。…１人じゃ押しつぶされそうな夜も。２人なら…乗り越えていける気がするから」
優吾「…なに当たり前のこと言ってんだよ。俺とAはどこに行っても一緒だ。離れることなんて絶対にない。俺は何があっても、Aのそばに居続けるから」
「…ありがと…涙」
そう言うと、Aは静かに涙をこぼした。
優吾「あーもう！泣くなって！大丈夫。もうAには俺がいるから。絶対幸せにしてやる」
「…頼もしいなぁ」
真っ赤になった目で、Aは笑っていた。
はにかむ２人を、夕日は優しく包み込んでいた。
優吾「…懐かしい。そんなこともあったなぁ…」
俺は静かにそう呟いた。
そして、まるで人形のようなAを見つめ、Aの手を取る。
優吾「…俺まだAを連れて行きたいとこいっぱいあるよ。約束したじゃん…俺たちはどこへ行っても一緒だって…絶対に離れないって…」
俺はAの手を自分の頬に当てた。
Aの手は、ちゃんと温かい。
Aは生きている。
俺の瞳から、静かに涙がこぼれた。
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nori(プロフ) - もうなんか最高すぎて深夜にめっちゃ呼んじゃいました笑素晴らしい作品をありがとうございます♡最近ジャニオタになってこんな良い作品に出会えると思ってなかったのですごく嬉しいです！ (8月30日 1時) (
レス) @page46 id: 415de435f6 (このIDを非表示/違反報告)
すのうHIINA - にふらーさん» ありがとうございます！！これからもすのうを、なにとぞよろしくお願いします！！ (2022年10月3日 18時) (レス) id: 1662122533 (このIDを非表示/違反報告)
にふらー(プロフ) - 最後にラウチャァァァァァアアアアアン？！ってなりました(笑)作者様の作品大好きなので！新作も頑張って下さい！ (2022年10月1日 18時) (レス) id: 6304bb2060 (このIDを非表示/違反報告)
檸檬の妹(プロフ) - すのうHIINAさん» よろしくお願いしますっ！！ (2022年9月27日 19時) (レス) id: 1fb600e1a2 (このIDを非表示/違反報告)
すのうHIINA - 檸檬の妹さん» ありがとうございます！！これからも、よろしくお願いします！！ (2022年9月27日 18時) (レス) id: 1662122533 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：すのうHIINA | 作成日時：2022年7月3日 11時
