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「あの、ちょっといいですか?」

茜「ん?なに?」

最初はただ幼なじみの事が好きすぎる
変わった人だと思っていたけど
怪異の姿になって花子くんを認識した頃から
少し違和感というか茜さんに対して
小さな疑問があった

「さっきから気になってたんですけど...
茜さんって怪異のことキライなんですか?」

花子くんや残り二人の時計守に向けられた言葉の
端々に良くは思っていないのだろうという感情は
汲み取れたけど
流石に時計守として過ごして
4年目に入っているのだから
キライまでいかなくとも苦手なんだろうなと思いつつ
保険としてそう聞いてみた

(どうか私の思い過ごしであって欲しい)
そう願いながら

茜「...そんなこと

当たり前でしょ 大っ嫌いだよ!」

しかし返ってきた言葉は無情だった
そしてその茜さんの表情は私の背筋を凍らせた

茜「僕からすると...逆に君と八尋さんが
ソイツと仲良くしてることが疑問だよね
さっきソイツがアオちゃんに何したか
二人だって見てたでしょ?
よく平気でいられるよねー
特に八尋さんってアオちゃんと
親友同士じゃないっけ?」

容赦のない言葉の雨に
思わず私は寧々先輩の後ろに隠れ
寧々先輩の服の裾を掴む

私の様子に気づいたのか寧々先輩は
私を隠すように立ってくれた

寧「でも花子くんは悪い子じゃないのよ
確かにちょっと下劣だけど...
葵のことだって考えがあってのことで...
きっと本気で傷つける気なんて...」

茜「悪い子じゃない?考えがあって?へー...
でもそいつさぁ」

寧々先輩の話を遮った茜さんの手が
花子くんの手を掴みあげる

茜「人殺しなんだよね?
他二人の時計守もそうなんだけどさ
怪異ってやつはみーんなわかってないんだよね

生きているってただそれだけのことが
どんなに大切なことなのか
人の命っていうものがどんなに尊いものなのか

改心した悪役って本当ムカつくよ
今はいい子だったら何?
昔のことは帳消しって?...笑える

いい?これからお前が
どんないいことをしても
誰を助けたとしても
お前がやったことは取り戻せないよ永遠にね

だって人は死んだら生き返らないから」

茜さんの言っていることはきっと正論なのだ
けれどそれ以上に怪異に対しての憎悪の圧が
私の胸を押し潰した

そこまで言い終えると
人が変わったように貼り付けた笑顔で
花子くんへ手を伸ばす茜さん

どうやら私は本格的にこの人のことが
苦手らしい

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設定タグ:地縛少年花子くん , 原作沿い   
作品ジャンル:アニメ
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ほまれ(プロフ) - 丸メガネっ子さん» はじめまして!コメントありがとうございます更新頻度はまちまちで安定してませんが少しずつ更新していきます! (2020年7月12日 10時) (レス) id: 6e3f4d506b (このIDを非表示/違反報告)
丸メガネっ子(プロフ) - はじめまして、こんにちは。これからも応援しておりますので投稿頑張ってください。 (2020年7月12日 9時) (レス) id: ee13b7513b (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ほまれ | 作成日時:2020年7月8日 9時

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