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「ドーナツ?」
光「おう、今日の放課後先輩も誘ってさ」
「いいけど...なんでまた急に...」
光「あー...実はさ…」

彼の話によると、16時の書庫の依代を破壊してから
どうにも寧々先輩の様子がおかしいのだという。

光「最近の先輩、
掃除中愚痴は言わねぇし、なんか変に静かでよぉ
花子の事を避けてるっていうか...」

「つまり、花子くんの好物の手作りドーナツで
そのギスギスした空気をどうにかしようって事ね」

源君はこのとおり!!と顔の前で両手を合わせる。
確かに、その状態の寧々先輩が今後も続くのは
私としても面倒だ。
(仕方ないなぁ...)

「分かった。いいよ。あと」
私達は今、家庭科室で調理実習中。
ちなみに私と源君は同じ班ではない。
これが何を意味するかお分かり頂けるだろうか

「そろそろ先生に...」
先「こら!源君、自分の班に戻りなさい!」
光「うお!すんません!!」
じゃあ瀬川、後で蜘蛛野郎に許可取りに行こうぜ!
そう言って自分の班に戻る源君。
どうやら、先日の依代破壊以降
土籠先生はめでたく蜘蛛野郎に改名されたようだ

(あ、あったまってきたかな。)
フライパンにバターを滑らせ、具材を炒めていく。

佐「瀬川さんってお料理上手なんだね
普段お母さんとお料理してるの?」

「私、祖母と2人で暮らしているから
料理は小さい頃からしているの」

佐「あ...そうなんだ。ごめんね。」

「どうして謝るの?両親はちゃんと生きているわ
偶然、祖母と2人暮らしなだけよ」

佐「あ、、そっか。そうだよね。ごめんね。」

突然話しかけてきたかと思うと、
話題を間違えたと言わんばかりの気まずさだけを
残して去っていった佐伯さんを横目で追いかける。
彼女が向かった先には
楽しそうにこそこそと話すクラスの女の子達。

(暇つぶしに無愛想な転校生に
ちょっかいかけてやろうってところかな)

やはりこういう事はどこの学校にもあるのだ。
ずっと前、花子くんが似たようなことを言っていた。

『優しいものより嫌なこと怖いものの方が
ずーっと記憶に残るだろ?』

確かに彼女達をみるに
嬉しかった楽しかったという明るい話題よりも
誰かの噂話や陰口が話題の方が盛り上がるみたいだ

(これ以上見世物状態になるのはごめんだわ...)
火を止め、佐伯さん達の元へ歩く。

「申し訳ないけれど、体調が優れないから
あとお願い出来るかしら?」

怪訝な顔をする女の子達に背を向ける。

(さて...許可でも取りに行こうかな)

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設定タグ:地縛少年花子くん   
作品ジャンル:アニメ
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ほまれ(プロフ) - Rainさん» ...嬉しすぎて泣いちゃいます...。少しずつですが、夢主ちゃんと共に成長していけたらと思っています。これからもよろしくお願いします* (2020年7月4日 0時) (レス) id: 6e3f4d506b (このIDを非表示/違反報告)
Rain - 好きです!!夢主ちゃん好き………ほまれ様の文才能力分けて欲しいです〜 (2020年7月3日 23時) (レス) id: 3d2006b17f (このIDを非表示/違反報告)
ほまれ(プロフ) - ミクさん» ありがとうございます*沢山楽しめるように頑張って書き進めて行きますね! (2020年6月28日 21時) (レス) id: 6e3f4d506b (このIDを非表示/違反報告)
ミク - ほまれさん、頭良い!すごい。 (2020年6月28日 21時) (レス) id: 1e828f9e08 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ほまれ | 作成日時:2020年6月28日 10時

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