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あの日、保健室でたまたま見てしまった
瀬川の腕の傷。
依代が破壊されたあと廊下で見かけた瀬川が
過去の七番と重なったのは杞憂にはならなかった。

少し捲られただけのシャツから見えるそれは
間違いなくあの日の七番と同じだった。

何があったのか聞くべきなのか迷ったが
倒れる程の暑さを我慢して隠していたんだ
話す以前に思い出すことすら酷かもしれん

だから敢えて聞かなかった。
アイツが、瀬川が聞いて欲しいという
その日まで待つことにした。
けれど、七番の時のような事にはさせない。

(依代の記憶を見たからか落ち着かねェ...)

瀬川が帰った後の書庫は静か過ぎた。

(気晴らしに校内でも見回るか...)



夜は怪異が活発になる時間。
とはいえど、この学園は七番を筆頭に
七不思議が怪異達の行動を見張っている。
元といっても俺もそのうちの一人、
一通り見回ったが特に異常はなかった。

廊下の窓を開け一服する。
煙管から煙がゆっくりと月の光に導かれるように
昇っていく。

花「土籠」

土「...どうしました七番サマ」
後ろ手に包丁を隠した七番が話しかけてくる。

花「ヤシロがさァ なんとなーく変なんだけど...
何か余計なこと言った?」

土「さァて...俺の依代の話ならしましたがね」

花「ふーん...依代ね
そーいや土籠の依代ってなんだったの?」
真剣な顔をしたかと思えばフヨフヨと笑顔で
横に並ぶ七番。こういう所は昔から変わらない。

土「...なんだと思います?」
花「、、、、、、、、。超やらしい本」
土「違ェ」

花「あはっだよねー」
にぱっと笑う顔も当時のままだ。

花「あ、そういやさ土籠、梅花って覚えてる?」
土「水無月...ですか...?
覚えてますよ。
アイツにはよく怒られてましたからね」
土(包帯の巻き方で...)
懐かしい名前を口にする七番は
窓枠に腕を組み空を見上げた。

土「水無月がどうかしたんですか?」
花「なんとなくね。土籠、覚えてるのカナーって」

そう言ってまた笑う柚木。

土「.........変わらんねェ」
花「は?」

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設定タグ:地縛少年花子くん   
作品ジャンル:アニメ
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ほまれ(プロフ) - Rainさん» ...嬉しすぎて泣いちゃいます...。少しずつですが、夢主ちゃんと共に成長していけたらと思っています。これからもよろしくお願いします* (2020年7月4日 0時) (レス) id: 6e3f4d506b (このIDを非表示/違反報告)
Rain - 好きです!!夢主ちゃん好き………ほまれ様の文才能力分けて欲しいです〜 (2020年7月3日 23時) (レス) id: 3d2006b17f (このIDを非表示/違反報告)
ほまれ(プロフ) - ミクさん» ありがとうございます*沢山楽しめるように頑張って書き進めて行きますね! (2020年6月28日 21時) (レス) id: 6e3f4d506b (このIDを非表示/違反報告)
ミク - ほまれさん、頭良い!すごい。 (2020年6月28日 21時) (レス) id: 1e828f9e08 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ほまれ | 作成日時:2020年6月28日 10時

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