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ホワイトインフェルノとは
八尋さんが昔飼っていたハムスターらしい。

(ハムスター、、。)
ちらりと花子くんを見ると
以前聞いたことがあるのか苦笑いしていた。

「私の事はどうぞお好きに。
ですが、ここに来ることはそんなにないかと、
それでも良ければ、よろしくお願いします。」
寧々先輩。と最後に付け加え、
女子トイレを出た。
背後からは、寧々先輩の嬉しそうな声が聞こえた。


(1人の方が楽なのに、なんだかペース崩れちゃうなぁ、、)
両手を見つめ、さっき寧々先輩の手を
振り払ってしまった事を思い出す。
大丈夫だと思っていたのに、振り切った筈なのに
身体に染みついてしまった感情は
中々消えてはくれないようだ。
(どうして、、)
自分の中の恐怖心をかき消すように足を早める。
けれど、1度気にしてしまうと
そう簡単にはいかない事も分かっている。
気づくと教室まで戻ってきていた。
(少し、休んで帰ろうかな。)
幸い教室には誰もいなかった。
夕日が差し込む教室はどこか物寂しくて
それでいて何故かとても落ち着いた。
窓際まで行き、グラウンドを覗くと
部活動を行う生徒で賑わっていた。
その光景が更に胸を締め付ける様な気がして
席につき、机に突っ伏した。


ー 、さん。、が、さん。ー
土「瀬川さん!」

あれからそのまま眠ってしまった様で
私の目の前には土籠先生が座っていた。

土「下校時刻、とっくに過ぎていますよ。」
窓から差し込む夕日は既に
月明かりに変わっていた。

「あ、、、すみません。
直ぐに帰ります。」
鞄を手に取り、足早に正門に向かう。

土「御家族の方、心配しているのでは?
自宅に連絡入れておきましょうか?」
正門に向かう途中土籠先生が聞いてきた。

「いえ、大丈夫です。
祖母と2人で暮らしているので
急いで帰ります。ご迷惑お掛けしました。」
そう言って土籠先生と正門で別れる。

嘘は言っていない。
私の家族は祖母だけ。
小さい頃から祖母の家に預けられて育ってきた。
学費や生活費なんかは毎月振り込まれては
いるけれど、最後に父と母に会ったのは3歳の頃で
今はどうしているかなんてお互い知らない。
きっと、いや絶対、私が転校したことすら
知らないのだろう。
そう思うと、私が他人に興味を持たない性格は
完全に親譲りなのかもしれない。
なんて、思いながら家路に着いた。

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設定タグ:地縛少年花子くん   
作品ジャンル:アニメ
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ほまれ(プロフ) - Rainさん» ...嬉しすぎて泣いちゃいます...。少しずつですが、夢主ちゃんと共に成長していけたらと思っています。これからもよろしくお願いします* (2020年7月4日 0時) (レス) id: 6e3f4d506b (このIDを非表示/違反報告)
Rain - 好きです!!夢主ちゃん好き………ほまれ様の文才能力分けて欲しいです〜 (2020年7月3日 23時) (レス) id: 3d2006b17f (このIDを非表示/違反報告)
ほまれ(プロフ) - ミクさん» ありがとうございます*沢山楽しめるように頑張って書き進めて行きますね! (2020年6月28日 21時) (レス) id: 6e3f4d506b (このIDを非表示/違反報告)
ミク - ほまれさん、頭良い!すごい。 (2020年6月28日 21時) (レス) id: 1e828f9e08 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ほまれ | 作成日時:2020年6月28日 10時

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