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土「ったく、何年教師やってても
採点作業はめんどくせぇなァ」
中間試験が終わり昨夜は徹夜で採点作業に
追われていた。
おかげで眠いったらありゃしねェ。

土(今日はやることもねェし、
とりあえず、準備室に行って仮眠でもとるかねぇ)
ふわぁと欠伸を噛み殺し、
準備室のある新校舎C館を目指す。
担任を受け持っている中等部の教室から準備室までは
割と距離がある。
校庭で部活動を行う生徒達を見ながら
長く続く廊下を歩いていた。
その時だった。
曲がり角から一人の女子生徒が飛び出してきて
ぶつかった。

その女子生徒とは、俺のクラスの問題児。
瀬川Aだった。

「あっ、ご、ごめんなさ…」
瀬川の身体はそのままぐらりと揺れた。

土「あ、おい。」
こんなクソ暑い中、
長袖のブラウスにスクールセーター
土(熱中症か?仕方ねぇな、、)
俺は瀬川を抱きかかえ、
保健室へ連れていくことにした。




保健室のベッドに瀬川を寝かせ、
冷蔵庫からアイス枕を取り出し首元と脇の下に
それぞれを挟む。

土(あとは、この厚着だが、、)
いくら教師といえど、女子生徒の服を
断りもなく脱がすのは抵抗がある。

土「あァ、くそ、、」
俺は悩んだ末、
スクールセーターだけ脱がすことにした。
土「…な、んだこれ、、、」
ブラウスの袖から覗く細い腕には
真っ青な痣が目立っていた。

「ん…」

土「あぁ、目が覚めましたか??」

「土籠せんせ…」
まだ意識がしっかりしないのか、ぼんやりとした
顔つきで辺りを見渡す瀬川。

土「瀬川さん、廊下の曲がり角で私とぶつかって
倒れたんですよ」

「あ、ごめんなさい。ちょっと考え事をしながら
歩いていたのでぼーっとしていたかもしれないです」

土「あと、その服装についてですが、
倒れた原因はその厚着かもしれません。
一応、先週から夏服着衣となってますし、」
せめてそのセーターだけでも、と
さっき脱がせたセーターを指さす。
すると瀬川はガバっと起き上がり
乱暴にセーターをとったと思えば
キッとこちらを睨んだ。

「あの!私、生まれつき身体が弱いんです。
だから、その、、ごめんなさい!
ご迷惑をおかけしました!!」
そう言って瀬川は勢いよく頭を下げ
セーターと鞄を抱え保健室を飛び出していった。

土「身体が弱い、ねェ、、」
俺はガシガシと頭を掻き
保健室から出ていった瀬川を見つめた。

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設定タグ:地縛少年花子くん   
作品ジャンル:アニメ
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ほまれ(プロフ) - Rainさん» ...嬉しすぎて泣いちゃいます...。少しずつですが、夢主ちゃんと共に成長していけたらと思っています。これからもよろしくお願いします* (2020年7月4日 0時) (レス) id: 6e3f4d506b (このIDを非表示/違反報告)
Rain - 好きです!!夢主ちゃん好き………ほまれ様の文才能力分けて欲しいです〜 (2020年7月3日 23時) (レス) id: 3d2006b17f (このIDを非表示/違反報告)
ほまれ(プロフ) - ミクさん» ありがとうございます*沢山楽しめるように頑張って書き進めて行きますね! (2020年6月28日 21時) (レス) id: 6e3f4d506b (このIDを非表示/違反報告)
ミク - ほまれさん、頭良い!すごい。 (2020年6月28日 21時) (レス) id: 1e828f9e08 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ほまれ | 作成日時:2020年6月28日 10時

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