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4:10歳の記憶 ページ4
俺が10歳まで住んでいたところは、
良く言えば自然豊かで、
悪く言うとドがつくほどの田舎だった。
そんな田舎育ちの俺が、
母さんの再婚をきっかけに
大都会にある門つきの邸宅へと引っ越すことになった。
.
田舎育ちの俺にとって
Aの大人っぽさは凄く魅力的に感じた。
.
”どうぞ”と家の中に通され、
目の前にはテレビでしか見たことのないような世界が広がる。
顔には出さないけど、心の中では見るもの一つ一つに驚きを隠せないでいた。
でも俺がもっと気になるのは、俺たちの少し前を歩くAのことだった。
(これからこの人が俺の姉ちゃん....になるのか....)
.
母さんがAに”ごめんなさいね、お父様がご不在の時に”
なんて申し訳なさそうに言った言葉に、
Aは大人びた表情で”いえ、お気になさらず”
なんて慣れた感じに答えていた。
そんな二人の会話に入れない自分をとても幼稚に感じた。
5歳しか変わらないはずなのに、
Aはなぜこうも大人びているのか?
その答えを知るのに、時間はかからなかった。
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作者名:秋風 | 作成日時:2020年7月9日 3時