記、帰り道。 ページ9
柳「…顔が赤いな」
というのは帰り道、蓮二に言われた一言。
せっかく、せっかく夕日が隠してくれてるって思ってたのに…！！
というか洗濯の時間に赤み引かなかったのか私…！！
柳「…鎌をかけただけだったが、精市となにかあったんだな」
貴「畜生やられた」
もうやだこいつ。
大丈夫だ、俺以外は気付いていない、なんて言われたけどもうダメだ私穴があったら飛び込むから蓋して蓋。
真「…しかし、今度あの学校と戦うことがあれば、次は…」
丸「もっと本気出さなきゃだろぃ！」
ふと気付くとなんかとても物騒なんだけど！
みんな逃げて超逃げて！
仁「しかし、まさか足払いと裏拳を躊躇なく繰り出すとは…恐れ入るのう、うちのマネージャーには」
貴「やめてもう黒歴史」
切「でもたった数時間前っすよ？」
貴「抉るな傷を」
赤也の無邪気な笑顔が塩水のように傷に染みます。ずきずきと。
はあ、と肩を落とすと、すっと誰かが隣にやって来た。
…誰か、なんて。
幸「みんな、先帰ってて、俺はAと用事があるからさ」
そうしたらもうみんながみんないい返事！
また明日ー、って、ちょっと待て！！
貴「ちょ、待っ…」
幸「……Aは俺のものになったんだよ、って、あの時宣言しておいて良かったな」
貴「もーういい思い出さすな！！」
それというのは、私がこいつにそのう…こ、告白された(した？)後の出来事。
その後、泣きはらした目で(でも笑顔で)精市と部活に行った私を、まあ…連中はありがたくも心配してくれたんだ。
そしたら精市が…ああもう思い出すのも恥ずかしいけど！ 質問攻めに慌てふためく私をその…う、後ろから抱きしめてこう言ったの…！
幸「“そうだ、もうAは俺のだからね”…あれ言った瞬間、本当に嬉しかったんだよ。ああ、本当に、Aは俺のものになったんだ、やっと、って…」
貴「それ以上言うなあぁあっ！！」
両耳を塞いでぶんぶんと首を振る。勘弁して、顔が火を吹く！
幸「でもさ」
急に、声のトーンが下がる。
ん？ と顔を上げると、すぐ間近に精市がいて、私は思わず一歩引く。
…訂正。
引こうとしたけど、引けなかった。
幸「まだ、当のAがわかってないよね…？ Aは俺のなんだってこと」
掴まれていた。腕。
…でも、不穏な台詞とは裏腹に、その手は私がいつでも逃げ出せるくらい、緩く握られていて。
冷たく見える精市の目の奥には、実は不安そうな光があるんだってこと。
…私には、わかる。
貴「もしかして…」
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かるぴん(プロフ) - とても面白くて一気読みしました！ (2021年3月15日 2時) (
レス) id: e2b715c702 (このIDを非表示/違反報告)
椿(プロフ) - デカ奈さん» わああありがとうございます！！ 作者の都合で更新ガタ落ちしてすみません！！ 幸村君！ もっとがんばって！！！( (2015年3月19日 7時) (レス) id: f85a5f48fd (このIDを非表示/違反報告)
デカ奈(プロフ) - ゆっきーに……ゆっきーに……！ああ…！！←面白すぎて二度読みしました。そしてなんと言ってもゆっきーが……ああ…！！←1日過ぎちゃいましたけど、誕生日おめでとう！椿さんこれからも楽しみにしてます！ (2015年3月6日 3時) (レス) id: 6e91fdd91f (このIDを非表示/違反報告)
椿(プロフ) - ミッキーさん» 今後も幸村君にベタベタに甘やかされていくのではないかと…思います(私の精神がもつかぎり) 今後もよろしくお願いします！ (2015年2月15日 11時) (レス) id: f85a5f48fd (このIDを非表示/違反報告)
ミッキー - 幸村君に愛され過ぎて夢主が羨ましすぎます！あぁ入れ替わりたぃ (2015年2月1日 16時) (レス) id: 60f2124a2e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：椿 | 作成日時：2014年11月17日 19時
