記、練習試合(2)。 ページ4
貴「…！ よかった、セーフ…！」
切「A先輩っ！！ 幸村部長の試合、始まるっすよ！」
ベンチで赤也が手招きする。
丁度、精市がコートの中央に歩いていってるところだった。
…始まるのだ。
正確無比、そして圧倒的な、洗練された幸村のテニスが。
……正直、最初は苦手だった。
ただ、相手の自滅を待つ、相手が五感を失うまで、ひたすらボールを打ち返すだけなんて、って。
だけど、それは、精市の技能の高さがなせる技なんだって、ようやくわかるようになってきた近頃。
そして、その技能の高さというのは、精市の努力の結晶なんだって、ようやく理解できてきた今日この頃。
…要するに、私は、奴のテニスが好きなんだってことなんだけど。
そう、あの、震えがきそうなくらいに静謐で強靭な、精市のテニスが。
…だけど。
貴「…なんか、いつもより怖くない？」
柳生「…そうですね……。…なんだか、いつもより冷徹というかなんというか…」
ただ、相変わらず、あの、肩にジャージを靡かせるスタイルを貫くのはさすがと言うべきか。
真「…むう、幸村、いつも以上にキレが鋭いな。俺ももっと精進せねば…」
安定の弦一郎で何よりだよ。
……だけどあれ、なんかそういうのとは違う気がする…。
なあんて、思索を巡らせていると。
丸「あちゃー、もう完全にイップスにかかっちまったみてえだよぃ」
貴「え、早過ぎやしないか！？ まだ2ゲーム目だけど！？」
桑「…幸村の本気じゃねえか？」
仁「くわばらくわばら、じゃのう」
桑「…俺のことじゃねえよなそれ？」
コートに倒れた相手校の部長。
好き放題言う立海陣に対し、相手はというとそりゃもう蜂の巣つついて落っことしたくらいの大騒ぎ。
貴「そりゃそうだよなあ、イップスなんて早々かかるもんじゃないし」
よっこらせ、と、立ち上がる。
貴「さて、行ってきます」
丸「どこ行くんだよぃ？」
そりゃ、コート中央に決まってる。
下手な倒れ方をして腕とか捻っていたらいかんだろうし、もしかしたらイップスの説明を相手さんにしなきゃいけないかもしれないし。
貴「あー、あのー、ご無事ですか？ 怪我とかは？」
マネージャーのお仕事というのは、辛いものだねまったく。
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かるぴん(プロフ) - とても面白くて一気読みしました！ (2021年3月15日 2時) (
レス) id: e2b715c702 (このIDを非表示/違反報告)
椿(プロフ) - デカ奈さん» わああありがとうございます！！ 作者の都合で更新ガタ落ちしてすみません！！ 幸村君！ もっとがんばって！！！( (2015年3月19日 7時) (レス) id: f85a5f48fd (このIDを非表示/違反報告)
デカ奈(プロフ) - ゆっきーに……ゆっきーに……！ああ…！！←面白すぎて二度読みしました。そしてなんと言ってもゆっきーが……ああ…！！←1日過ぎちゃいましたけど、誕生日おめでとう！椿さんこれからも楽しみにしてます！ (2015年3月6日 3時) (レス) id: 6e91fdd91f (このIDを非表示/違反報告)
椿(プロフ) - ミッキーさん» 今後も幸村君にベタベタに甘やかされていくのではないかと…思います(私の精神がもつかぎり) 今後もよろしくお願いします！ (2015年2月15日 11時) (レス) id: f85a5f48fd (このIDを非表示/違反報告)
ミッキー - 幸村君に愛され過ぎて夢主が羨ましすぎます！あぁ入れ替わりたぃ (2015年2月1日 16時) (レス) id: 60f2124a2e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：椿 | 作成日時：2014年11月17日 19時
