友と、かるたと、青春と。 (ページ25)

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キンプリファイターズ！ページ25

ここで、珍しく廉が円陣組みたい！と言い出した。

平「海人、来て〜！！廉が円陣組みたいって言うから、しょうがないからやろ〜。」

廉は紫耀の面倒臭そうな態度に、はははっ！と会場全体に聞こえるぐらいの大きな声で笑った。

5人揃うと肩を組み、円陣を作った。

永「よーし。頑張ろ。
キンプリファイターズ、GO！GO！GO！」

すると、すぐ近くで「なにわファイターズ、GO！GO！GO！」という円陣の声が聞こえてきた。

永「おい。アイツら、俺らのパクってるやん！！やめてやー。」

西「おぉ、廉！俺らも円陣組みたかったから真似してん！」

久しぶりやなぁ！と廉の友達である西畑大吾は廉に熱いハグをした。

西「うちのチームは、みっちーが強いから。道枝駿介のSはドSのSやで！！」

紫耀は、廉と大吾の様子を横目に見ながらLINEを送っていた。大切な友人である…玄樹に。

To 玄樹

今日は大会だよ。来てる？もし来てたら、一緒に話したいし、写真撮ろ！

既読はつかない。会場は大会に出る生徒達が集まり、開会式が始まろうとしている。

式が始まる前に岸くんは紫耀に小声で話しかけた。

岸「紫耀、何ボーっとしてるの？開会式もうすぐだぞ。」

平「岸くん、すごくない？これみんなかるたやってる人達なんだよ。みんな、かるたバカなんだよ！」

「おい、紫耀。それは、みなさんに失礼だ。」と神宮寺は紫耀を小突いた。

団体戦は、5人形式で3勝した方が勝ち点を獲得するというルール。

 選手は対戦ごとに5名の対戦順を決めるが、対戦相手の配置は事前に分からないため、この配置(順番)も駆け引きの場となる…！

海(みんなで頑張って合宿したし、勝ちたい！！)

岸(強いなにわ学園と同じリーグじゃなくて、良かった…)

平(とにかく5人中3人勝てば勝ち抜けだ！)

神(この中で1番…和歌を愛してるのは、俺！)

永(昨日だって、寝ずに練習したんや。俺は上達してるはずや！！)

試合中、5人はそれぞれに想いを秘めていた。

　
第1戦が始まった。始まってから、いつも通りに札を取る紫耀、ジン、岸くん。思うように札が取れない廉と海人。

結果は廉と海人以外の3人が勝った。負けた廉と海人がどんよりしている中、ジンが口を開いた。

神「○●大附属は多分、廉が当たった奴が1番強かった。運が悪かったよ。」

「えっ…！そうなん？」と廉が顔を上げた。

岸「そうそう！オーダーの運ってあるからさ！」

岸くんは優しく廉をフォローした。