友と、かるたと、青春と。 (ページ18)

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おつかれんれんページ18

岸「あしびきの〜…」

永「あっ…。」

紫耀が無言でどんどん札を取っていくのに対し、廉はお手つきばかりしてしまう。

紫耀と対戦が終わった時、顧問の先生が顔を出した。

「紫耀、話がある。ちょっと職員室来い。」

平「え〜。なんすか？」

顧問の先生に手招きされた紫耀は重い足取りで職員室に向かった。

海「あぁー！廉、大丈夫？」

永「何が…？」

海「指、血が出てるよ！？」

海人に言われてふと見ると、人差し指からうっすらと赤い線が。

試合中、気付かないうちに指先を切っていたようだ。

海「俺、絆創膏持ってるよ！ちょっと待っててね！」

海人はガサゴソと鞄を漁って、絆創膏を取り出した。そして、廉の指に絆創膏を優しく丁寧に貼ってみせた。

海「はい！廉、できたよー！」

永「海人…ありがとな。」

廉は、目を逸らして照れくさそうに笑った。

その後、廉はスマホをイジりながら休憩している岸に近づいた。

永「岸さん…。今日はちょっと調子が良くないから、早退したいんやけど…いい？」

岸「いいよ。俺から廉に早退していいよって言おうか迷ってたんだけどね…。ゆっくり休めよ！」

永「ありがとう…岸さん、大好きやぁー。」

岸「お、おう…俺も大好き？だよ？」

廉は岸くんにぎゅーっと熱いハグをした。

今ここに紫耀がいたら、岸くん殺されてただろうな…。と海人はヒヤヒヤしながら、見守っていた。

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冬休み特訓4日目。

廉が部室に行くと、紫耀以外の全員が畳の上に座ってくつろいでいた。

海「おはよー！廉！」

永「おはよ…。…ケホッケホッ…。」

廉は苦しげに咳をしていた。今日は特に冷え込んでいて、部室も暖房をつけないと凍える寒さだ。体調にも気をつけないといけない…。

神「廉、大丈夫？風邪？」

岸「無理しなくていいからな？」

廉は大丈夫と言って、岸くんの膝にもたれかかり、膝枕してもらっていた。

膝の上で、すぅすぅと寝息を立てる廉を岸くんは、優しく撫でた。よく見ると、目の下にクマができている廉。

神「廉、疲れてんのかな…。」

　
海「あんまり無理してほしくないね…。」

ジンと岸くんと海人が廉を見守る中、バタバタと音を立てて紫耀が部室に走って来た。

平「ごめん、遅れた！！顧問の先生、俺の担任なんだけど、またアイツに呼び出されて…。」

紫耀が来た途端に、廉はガバッと起き上がった。