会長様と犬☆ 〜双〜 (ページ9)

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・ﾁﾗﾘｽﾞﾑページ9

瑞side

瑞「はぁはぁ…。ずっと待ってた。」

嶺「あ？」

瑞「条件は限られてた。待っている間に50万全部失う可能性も充分あった…。危ない賭けだったなぁ…。」

瑞稀は俯きながら、小声でぶつぶつと呟く。

嶺「瑞稀、何言ってんの？」

大「さっさと出せよ！！」

嶺「終わってあげるから、この破滅型！！」

瑞「フフッ…。賭けは、俺の勝ち…。」

　
瑞稀は笑いながら、手持ち1枚だったカードをずらして見せた。なんと…1枚隠していて、実は2枚持っていたのである…！！

瑞稀が出したカードは……

嶺「ジ、ジョーカー！？」

見ていたクラスメイト達から悲鳴が上がった。

瑞「パスだろ？」

嶺「うっ…！」

瑞「じゃあ、7で！上がり！やったぁ〜！」

瑞稀はガッツポーズしながら、立ち上がった。

嶺「な、何で！？何でジョーカー持ってんの！？」

琳「3は！？まだ使ってないじゃん！」

焦る7men侍たち。

瑞「は？何？」

今「そうだよ、3！！」

瑞「さん？…3って何？」

瑞稀はとぼけた顔で首を傾げた。

嶺「3だろ！！そこのグズが持ってる…！」

瑞「えっ…？優斗、3だって！」

優「凄いッ！よく分かったね！」

優斗は裏返して持っていた3のカードを見せた。

嶺「そうだろ！3だろ！6枚じゃねーか！！」

瑞「え？優斗…何でそのカード持ってんの？」

瑞稀は優斗の肩に手を置いて聞いた。

優「さっき、拾ったから返そうと思って…。」

嶺「は…？」

優「返しそびれちゃって…。」

瑞「グズだなぁ…優斗。」

瑞稀は優斗の頭を撫でながらニヤリとした。

話は数分前に遡る…。トイレで優斗と瑞稀は、作戦会議をしていた。

＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊
〜数分前、トイレにて。〜

優「みずっくん…本当に作戦ないの？」

瑞「ない！…でも、これ！」

瑞稀はポケットから1枚のカードを取り出した。

優「どうしたの？それ。」

瑞「さっき逃げる時、悔しさ紛れにかっぱらってきた。」

瑞「イカサマの証拠でもないかなぁと思ってたんだけど…全然分かんねぇ。」

瑞稀はそう言いながら、そのカードを凝視して確認した。

優「みずっくん…ズルは良くないよ！！」

瑞「はぁ？ズルはあっちだから！だって絶対イカサマだよ！？7men侍の全員がカラコン付けてるのもおかしいし！」

優「そのカード、大切な物かもよ？」

瑞「このカードが？しかも3だし…。ん？3？」