会長様と犬☆ 〜双〜 (ページ8)

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・ﾊﾝｹﾞｷページ8

瑞side

教室内で嘲笑うクラスメイト達…。不安そうに見つめる優斗…。

瑞「ちょっと水飲ませて！」

瑞稀は、自分のペットボトルの水を勢いよく飲み干して、嶺亜を睨みつけた。

嶺「おぉ〜。瑞稀、こわ〜い。はい、手札交換ね！」

瑞稀と嶺亜は、お互いの手札を交換した。

嶺「あっ！ラッキー！Jokerあざっす！アハハッ！！」

嶺亜は瑞稀にジョーカーを見せびらかして嘲笑った。クラスメイトもそれを見て笑う。

嶺「賭け金は？また1万？」

瑞「30万で！！」

瑞稀は、札束をポケットから出して嶺亜の目の前に出した。

嶺「は？」

瑞「1万なんて、お遊び…なんだろ？」

瑞稀の不適な笑みを見て、周りのクラスメイト達はざわざわし始めた。

瑞「フフッ…勝ったら倍なんだよな？」

嶺(いきなり30万？瑞稀、いい手が入って興奮したか？)

瑞稀の手持ちを見ると、手には4枚のカードがあった！

嶺「あれ…4枚！？あと1枚は！？」

瑞「大丈夫。ちゃんと5枚あるから！」

瑞稀は、ニヤリとしながら優斗に目配せした。

なんと、優斗が1枚のカードを持っていた。

瑞「優斗、そのカード切り札だから！イカサマされないように持ってて。んで、ちゃんと後で返してね。」

優「うん…！ちゃんと返す！！」

嶺「何それ…。」

嶺(残念！見えてるってば〜！ク〜ズ！優斗が持ってるのは、♦︎3か〜！)

本(嶺亜にJokerを渡して3で刺すって作戦かぁ〜！)

嶺(フフッ…！瑞稀もポチにして、服従させてやる！)

瑞「4！」

嶺「じゃ、7！」

瑞「ジャック！！」

嶺「キング…！」

瑞「…パス！！」

瑞稀は嶺亜に微笑みかけ、余裕を見せながらパスを宣言した。

嶺「あれ、パス？瑞稀、大丈夫そ〜？じゃ、俺は10！」

瑞「エース！」

嶺「う〜ん…。Joker出すべきかなぁ？迷うなぁ…。」

今(瑞稀くんの手は、あと7と3…。)

琳(嶺亜さんがここでJokerを出したら、瑞稀くんは3で刺して7で勝つつもりだ！)

大(でも、嶺亜さんがパスすると…勝っておしまい！)

嶺「よ〜し。瑞稀、勝負！！」

瑞「来いッ！」

嶺「やっぱ、パス！！」

瑞「はぁっ！？」

嶺「あれ？瑞稀、聞こえた？パスだよ、パス！！」

教室内には、パスを連呼する嶺亜達とクラスメイトの嘲笑う声が響いた。

瑞稀は、ゆっくりと目を閉じて俯いた。