会長様と犬☆ 〜双〜 (ページ21)

今日:3 hit、昨日:2 hit、合計:12,881 hit

・奇襲ページ21

この間、みずっくんは作間とのギャンブルに勝利した。

優「凄かったよなぁ…。」

この間のギャンブルについて思い出しながら、優斗が歩いていると、背後から6人の男達が群がってきた。その男達は以前、優斗を見つけては「おい、金出せ。」と脅したことがある先輩達だ。

ポチの受難…それは、お金目当ての先輩に絡まれること。

優「あっ…！」
　

気配に気づいた優斗が逃げようとすると、その男達に肩を掴まれた。

樹「なぁ、優斗。金出せよ。」

優「な、ないです！」

優斗は必死に首を横に振った。

北「あー、だってお前家畜だもんね！！」

京「じゃあさ……体で払えよ。」

色白の中性的な顔の先輩に顎を掴まれた。

優「…えっ？」

高「いいね。優斗、かわいい顔してるし肌白いし。全然イケるわ」

森「じゃ、一緒に楽しい事シよっか！」

優「やだッ！…離してッ！」

先輩につうっと腰を撫でられ、そのまま下がって尻を撫で回された。

ジ「そんな事言って。俺達がゆうとおりにすると思う？ゆうとだけに！AHAHAHA！！」

しょうもないダジャレを言う先輩は、笑いながら慣れた手つきで優斗のシャツのボタンを外していく。

北「顔真っ赤だよ…興奮してんの？」

クールな北斗先輩に耳元で囁かれた優斗は、目をぎゅっと瞑った。
　

優(誰か…助けて…！)

　

ジ「イテテテテッ！！」

瑞「先輩達、何やってんすか？俺も混ぜて下さいよ。」

気づいたら、優斗の目の前にジェシー先輩の腕をひねり上げている瑞稀の姿があった。

樹「あ？なんだ、お前……って、痛い痛いッ！？」

瑞稀は、映画のアクション俳優のように護身術を使って先輩達をコテンパンにやっつけた。

瑞「先輩達だからって、容赦しませんから。俺のポチに手出さないでくれます？」

森「クソ…！！」

高「おい、アイツヤベェぞ。」

京「…帰るぞ。」

瑞「優斗！大丈夫か！？」

瑞稀は、涙目でポカンとしている優斗の乱れた制服を直してあげた。

優「…みずっくん、カッコよかった！」

瑞「昔、護身術習ってたから。優斗も何か武器とか持ったらどう？」

優「うん。でも…みずっくん、強いから！」

優斗の自信満々な返答に瑞稀は呆れた様子でため息をついた。

ロビーを歩いていると、はしもっちゃんが走ってきた。

橋「こっちから喧嘩してる声が聞こえたんだけど、大丈夫？」