会長様と犬☆★☆★☆ (ページ3)

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「廉。大事な話があるから、生徒会長室で話したい。いいか？」

わざと真面目な雰囲気を装って、生徒会メンバーとお喋りしていた廉に耳打ちした。

生徒会長室でギャンブルでスカウトされた嘘をつくと、廉は一瞬ビックリしたが、すぐ拍手をした。

「凄いやん。おめでとう！さすがやな！」

「うん…でも、もう日本に帰って来れないかもしれないんだ。」

先ほどまで廉は笑顔だったのに、俺の一言で一瞬にして笑顔が消えた。

「そう、なんや…。でも、かもしれないんやろ？かもやから！」

「いや、日本に帰って来れない確率の方が高い。90…」

「え？90…！？」

「99.9%くらいかな…。」

って、それ、某人気ドラマのタイトルかよ！！紫耀はプッと吹き出しそうになったので、後ろを向いて隠した。バレたか？

「でも、アメリカ行けるなんて凄いなぁ！頑張ってや！応援しとるよ…。」

廉は少し俯く。無理やり笑顔作っているのが、分かる。バレバレだ。

「廉…。ありがとう、応援してくれて…。アメリカで時間ある時にビデオ通話とかLINEとかするから！」

「うんうん…そうやな…。あっ、次の授業移動教室やったわ。ごめん…じゃまた！」

廉は俺と目を合わせずに、生徒会長室を急いで出て行った。

放課後。教室では、海人と廉が話していた。
海人は廉の表情を見て、紫耀が嘘をついたことを察した。

「廉、紫耀がスカウトされた会社知ってる？超有名な会社だってよー。」

「そうなん？」

「うん。名前はねー、USO株式会社っていう所！！」

海人は、嘘に気づいて！という思いを込めてUSOという架空の会社を言った。

「廉、調べてみてよ。今！」(そんなの絶対出てこないから。気づけ！廉！)

廉は海人に言われるがまま、Googleを開いて単語を打ち込んでいった。あとは検索ボタンを押すだけだ。

「やったぁ…！100万もらったぁ…！」

海人が叫ぶ。廉が検索というボタンを押すと同時に着信がかかってきた。画面には、平野紫耀という文字。

「あ、紫耀や。もしもし？」

『廉、時間あるから今からギャンブル教えてやる。生徒会長室に来いよ。』

「うん！行くッ！！」

廉の顔はキラキラした笑顔に変わった。海人、またなーと言って一瞬のうちに教室を出て行った。

「くそぅ、俺の100万がぁ！！！」

海人は悔しそうに叫んだ。
生徒会長、強し…。

気づくまであと5日…！